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ブックマーク / cruel.hatenablog.com (5)

  • 小熊『社会をかえるには』:大風呂敷広げといて結論は小学校レベル。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    社会を変えるには (講談社現代新書) 作者: 小熊英二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2012/08/17メディア: 新書購入: 8人 クリック: 352回この商品を含むブログ (71件) を見る 書の主張は非常に単純で、社会を変えるためには、ちゃんと自分なりの発言をして声をあげ、デモとかにも参加したりしましょう、ということ。 それだけのために、なんでこんな分厚い(500ページ以上)が必要なのか。まず最初の部分では社会の現状説明なんだけれど、高度成長期から始まってオイルショックでポスト工業社会で、という話。ここで読者が受け取るメッセージはつまり、社会というのは経済に依存する、ということだ。社会を変えるには経済を変える、という話なのか……と思うと、後半になって延々原発の話になるんだけど…… それって関係なくね? いや、著者自身がそれは関係ないことを指摘しているんだ。原発がなぜやめられ

    小熊『社会をかえるには』:大風呂敷広げといて結論は小学校レベル。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 見田&大澤『二千年紀のなんとか』:読む気もないが、いまって三千年紀じゃなかったっけ? - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    二千年紀の社会と思想 (atプラス叢書01) 作者:見田宗介,大澤真幸太田出版Amazon 今日、送られてきた。ぼくはどっちの論者もダメダメダメのかんたんふだと思っているので、ページを開く気すらないが、アマゾンによれば 二千年紀の最初の一〇年の経験は、現代の国際関係と科学技術と経済システムだけでなく、これらを通底する社会の原理と思想の前提とを問い返すことをとおして、新しく人間と社会の存在の<見晴らし>を切り開くという、射程の大きい共同の作業の開始をわれわれに要請している。 だそうな。 でも……いまって三千年紀、ですよね? 1-1000年:千年紀 1001-2000年:二千年紀 2001-3000年:三千年紀 十年遅れてるはよく見るが、千年遅れてるはさすがに初めてですよ。さすがに中にはなんか言い訳が書いてあると信じたいところ。が、その程度のなんだろうとも思うのでなおさら読まない。なにが

    見田&大澤『二千年紀のなんとか』:読む気もないが、いまって三千年紀じゃなかったっけ? - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • エスピン=アンデルセン『平等と効率の福祉革命』:新しい福祉社会の見取り図を提案する希有な本。ただ監訳者の我田引水解題はないほうがまし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    平等と効率の福祉革命――新しい女性の役割 作者: イエスタ・エスピン=アンデルセン,大沢真理出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/11/19メディア: 単行購入: 14人 クリック: 506回この商品を含むブログ (11件) を見る 福祉の議論は公共頼みになりがちだ。医療も高齢者も育児も失業も国がもっと金を出せ――でも、家庭や企業も福祉をかなり提供している。そのバランスを見ないとだめだ、と看破したのが書の著者エスピン=アンデルセンだった。きたる高福祉社会に向けて、彼は女性をもっと働かせろと主張した。福祉サービス職を増やし(企業の事業機会)、女性を働かせ(家計収入増大)、税収を増やせ(公共の負担力増大)! この分析と提言は大きな影響を与えた。そして女性の労働進出は進んだ。でもまだ中途半端な水準だ。一方であらゆる社会では格差の固定化と拡大が進んでいる。なぜだろう? 書はこの問題

    エスピン=アンデルセン『平等と効率の福祉革命』:新しい福祉社会の見取り図を提案する希有な本。ただ監訳者の我田引水解題はないほうがまし。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tsfmysd
    tsfmysd 2012/02/02
    この書評しらなかった
  • 『IT時代の震災と核被害』:前半部分はとてもよい、後半のくだらない対談集で台無し。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    IT時代の震災と核被害 (インプレス選書) 作者: 東浩紀,飯田豊,西條剛央,酒井信,神保哲生,飯田哲也,武田徹,津田大介,広瀬弘忠,三上洋,宮台真司,村上圭子,池田清彦,円堂都司昭,荻上チキ,加藤典洋,萱野稔人出版社/メーカー: インプレスジャパン発売日: 2011/12/08メディア: 単行(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 470回この商品を含むブログ (25件) を見る コンピュータテクノロジー編集部のまとめた、震災とITに関わる各種の取材とりまとめに、「知識人」たちの対談をくっつけたもの。震災時に、グーグル、ヤフー、アマゾンなどがどんな要望を受けてどんな取り組みをしたか、ツイッターやウェブコミュニティはどう動いたかという検証部分は非常によい。SPEEDIが一向に公開されなかった話とか、情けない事情もきちんと出ているし、また海外報道の状況などもよくまとまっている。 それだけ

    『IT時代の震災と核被害』:前半部分はとてもよい、後半のくだらない対談集で台無し。 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
  • 幸福の遺伝子、または喜びの伝達物質 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

    The genetics of happiness, transporter of delight, The Economist, 2011/10/15 人の個性は白紙であり、経験だけででそれが決まるという発想は、二十世紀後半のほとんどの期間で主流となっていた。だが過去二十年ほどで、その発想は否定されつつある。一卵性双生児と二卵性双生児を比べる調査で、行動のかなりの部分が遺伝に左右されることが示されたし、DNA分析でその原因となる遺伝子もある程度わかった。この両方向からの研究で、幸福もかなり遺伝する率が高いことが示唆されている。 人間ならだれでも知っているように、人が幸福か不幸かを決める要因は様々だ。外部状況は重要だ。仕事のある人のほうが失業者よりは幸福だし、豊かな人のほうが貧しい人より幸福だ。年齢も効く。若者と高齢者は中年より幸福だ。でも最大の決定要因は性格だ。外向的な人は内向的な人より

    幸福の遺伝子、または喜びの伝達物質 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
    tsfmysd
    tsfmysd 2011/11/12
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