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ブックマーク / shinichiroinaba.hatenablog.com (5)

  • 社会学を志望しようかなと思っている大学受験生のために(2011年度版) - shinichiroinaba's blog

    今年も模擬講義の季節がやってまいりました。 とりあえず埼玉県立越谷北高校の皆さん、お約束のバージョンアップ版です。 再来週は都立三田高校に参ります。 ========================== 社会学は経済学政治学と並んで「社会科学」の仲間とされていますが、日の大学では大体社会学科は(もちろん、社会学部のないところでは、ですが国公立大学にはほとんど社会学部はありません)文学部に配置されています。なぜこうなっているのかといえば、社会学部は他の社会科学と比べて「主観」、人間の主観的な意識、心をその焦点とするからです。 経済学をはじめとして他の社会科学は「客観」的現実に照準を合わせますが、社会学はこれを無視するわけではないにせよ、人間がそうした「客観」的現実をどう「主観」的に経験し、その経験から「客観」的現実にはたらきかけていくか、を主題とします。その意味で人間の「主観」に照準する

  • 「占有」について - shinichiroinaba's blog

    いい加減なノート。やっと立岩理論の意義と限界が見えてきた感あり。 ============================ 昨今の「市民社会」ブームの中ではほとんど忘れ去られていた、戦後日マルクス主義の一ウィングとしての「市民社会派」はマルクス『経済学批判要綱』の用語法で言うところの「領有法則の転回」を資主義理解の鍵となし、「労働に基づく領有」から「蓄積された労働=資に基づく領有」への転回を、来の市民社会からその頽落形態としての資主義社会への転化の態と考えた。そして剰余労働の搾取に基づく資主義社会は否定しても、「労働に基づく領有」を基軸とする市民社会は肯定しようとし、そこにおける所有をマルクスの用語法に従い私的所有とは区別される「個体的所有」と呼んで、社会主義革命をその再建、すなわち所有の否定ではなく変容、来のあり方への回帰として理解しようとした。 このような理解に対して、

    「占有」について - shinichiroinaba's blog
    tsfmysd
    tsfmysd 2011/11/20
  • シノドス・セミナー「社会学の居場所」 - shinichiroinaba's blog

    こちらでご報告した、2009年12月13日に行われたシノドス・セミナーの記録です。『アルファ・シノドス ―“α-synodos”』vol.46(2010/02/15)、vol.47(2010/3/1)から転載。 ================ 「社会学の居場所」稲葉振一郎 今日お話ししようと思っていたことが何点かあります。『社会学入門』(NHK出版)を読んでくださった方の多くは、このには穴があることに気づいておられて、その穴が今後どのように埋められるかと思ってらっしゃると思います。日はちょっとそれを意識しながらやっていこうと思っています。一つには、ある程度書き込んだけれども、入門書にはふさわしくないのではないかと、削った話題が一つあります。第12講で、科学的アプローチと工学的アプローチという対比を行いましたが、来はあそこで、より具体的に説明するために力学系モデルの話をしていたんです

    シノドス・セミナー「社会学の居場所」 - shinichiroinaba's blog
  • 日本のポストモダン教育学の原点? - shinichiroinaba's blog

    森直人のエントリに補足。 ただ単にイリイチ流脱学校論のアカデミック教育学における受容のさきがけというにとどまらず、日社会科学におけるポストモダニズム受容の、最初期における水準を示すと思われる、故森重雄の「批判的教育社会学」の問題意識は大略以下のようなものである; 「教育」というカテゴリーは決して自明の、あるい歴史貫通的に人類普遍の何ものかではない。伝統的な(規範的)教育学はしばしばそのことに盲目であった。そもそも「教育学」は「教育」という対象を分析する科学ではなく、「教育」という営みの内在的構成要素である。 これに対して「教育社会学」は「教育」を外的な対象とし、その客観的な分析を標榜する。しかし素朴なタイプの「教育社会学」=「社会学的教育分析」は「教育」という対象の実在性も、「社会学」という方法の堅固さも疑わず、「社会学」によって「教育」を分析しようとする。 しかし第一に、そもそも「教育

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  • 都立青山高校模擬授業「社会学入門の入門」 - shinichiroinaba's blog

    またしても用意したレジュメと全然関係ないことをしゃべったよ。即興でしゃべったことを基にここに書いておくよ。 ========== 社会学は経済学政治学と並んで「社会科学」の仲間とされますが、日の大学では大体社会学科は(もちろん、社会学部のないところでは、ですが国公立大学にはほとんど社会学部はありません)文学部に配置されています。なぜこうなっているのかといえば、社会学部は他の社会科学と比べて「主観」、人間の主観的な意識、心をその焦点とするからです。 経済学をはじめとして他の社会科学は「客観」的現実に照準を合わせますが、社会学はこれを無視するわけではないにせよ、人間がそうした「客観」的現実をどう「主観」的に経験し、その経験から「客観」的現実にはたらきかけていくか、を主題とします。その意味で人間の「主観」に照準する文学や人文学と共通するところが大きいのです。 文学部では文学、歴史学、哲学、心

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