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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/idconsult (10)

  • 「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則

    とある診察室。 今日はどうされましたか? 「熱が38度あってかぜっぽいです。海外からもどったばかりなので、保健所に聞いたらこちを受診しなさいといわれました」 お年と職業は?今回は海外はどちらに行かれたんで 「27歳、外資系サラリーマンです。出張でまず社のあるロンドンに行き、そのあと上海でアジア地域の会議に出てもどってきました。 エミレーツ航空の機内で、となりにいたアラブ系の人がずっと咳をしていて、マスクをしなくていやだなあと思っていました。最近いろいろ流行っているところにいっちゃったし。だいじょうぶですかねえ。」 どれくらい滞在されましたか? 「ロンドンには6日、上海には4日滞在しました。3日前にもどりました」 他に気になる症状はありましたか? ノドがいたいとか。 「昨日から蕁麻疹がでてます。上海でたべたものがわるかったですかね」 手足にぼつぼつ・・・。胸のおとはきれいですねえ。でででで

    「イギリスに行き、帰りに上海に寄りました」 - 感染症診療の原則
  • 風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則

    今回のクロノロジーを作成しています。 アウトブレイクなどの事件の際、たくさんのプレーヤーやステークホルダーがいるわけですが、 どこが何をした、しなかったということは、今後に向けての報告書を作成する時に重要な情報です。 これは、以前、危機管理の研究班から翻訳を依頼された、SARS流行当時のカナダの検査機関ネットワークの振り返り資料を見て強くそう思ったことです。 縦に時間の経過、横には各機関を書きます。 厚生労働省にはある時から風しんの特設ページができてます。 多くの人は見る習慣がないですが。 これまでに国の取り組みとして何をしてるかは、結核感染症課からでている通知を見るとわかります。 厚労省の通知は、通常は自治体の感染症の対策部門にあててでます。 その地域でよろしく、というわけです。 あるいは学会などに協力依頼、などがあります(検査の試薬が不足してますので、など)。 これを受けて(いや、自主

    風疹対策 誰が何にとりくんでいるか(とりくんでいないか) 4月13日(土)9:00 - 感染症診療の原則
  • 風疹対策 運命の分かれ道 - 感染症診療の原則

    2012年からepidemic状態となっている日の風疹。すでに各国が日へ行く人へのアラートを出しています。(とほほ) 風疹は、ワクチンの無い時代に、数年おきにブレイクしては胎児死亡や流産、CRS児の増加が問題となっていました。 ワクチンの無い時代は。 では、ワクチンが導入されたらそれでOKかというとそんなかんたんな話ではありません。 2012年の前、2004年にも風疹が流行。妊娠年齢期の女性が感染してCRS報告が増加。そして、緊急提言が出ます。 このときの提言どおりに対策が進まなかったため(なぜだろう・・・)、2012年にはじまるepidemic状態になっています。 しかし、同じ2004年、米国は風疹の排除宣言を出していました。女性や子どもの運命にこんなに差が生じています(2012年の米国のCRSは3例、すべてアフリカ出身の未接種/接種歴不明の母親から)。 沖縄での風疹の流行とほぼ同時

    風疹対策 運命の分かれ道 - 感染症診療の原則
  • 自然に感染させた方が良いと誤解している人への説明 - 感染症診療の原則

    水痘やムンプス、B型肝炎ワクチンが任意のままなのに、HPVが定期になるこの春。 病気になれば医療費の窓口支払いの自己負担はなし。しかしワクチンで予防しようとすると高額な自己負担が発生。 そのような中、現場の先生方が、保護者を励まし、子ども達を守るための取り組みをされてきました。 千葉県船橋市で開業されている先生のいのまた こどもクリニックのニュースレターをVPDの会のメーリングリストで知りました。先生のご許可をいただきまして、ニュースレターの内容を紹介させていただきます。 クリニック便り 2号では、「おたふくかぜ」と「みずぼうそう」の予防接種について」というタイトルで、自然感染した場合の合併症の内容や頻度、ワクチンでの副反応を比較しています。 合併症の話をしなければ、「かおが一時期腫れるくらいなら、まあいいか」と思う人たちもいます。 多くの保護者は、ワクチンで防ごうとしている病気の実際を知

    自然に感染させた方が良いと誤解している人への説明 - 感染症診療の原則
  • 新しいB型肝炎ワクチン FDA承認申請 - 感染症診療の原則

    HEPLISAV™ Hepatitis B vaccineが米国FDAに承認申請となったようです。 Dynavax Announces FDA Acceptance of HEPLISAV(TM) BLA 2012年6月26日 昨年9月のICAACでのプレゼンテーション。 承認されたらどんな位置づけになるのでしょうね・・・

    新しいB型肝炎ワクチン FDA承認申請 - 感染症診療の原則
  • 恐怖喚起ビジネスと感染症 - 感染症診療の原則

    一般の方からの質問に、日常生活でアルコール消毒などはどの程度必要なのか? というものがあり、これは病棟や外来で実際に聞かれる質問なので、お題にしてみようとおもいました。 結論から言うと「いらない」です。 買わなきゃいけない、使わなきゃいけないようなメッセージを社会にだしているのは、医師や専門家ではなく、それを売りたい人たちではないか?と気づくことは重要だとおもいます。 これは「恐怖ビジネス」の一つです。 販売促進を考える人たちの研修にはちゃんと入っています。 「説得的コミュニケーションと恐怖喚起コミュニケーション」 http://www.marken.co.jp/training/promotion/consumer.shtml TVコマーシャルには部屋のカーテンやカーペットにシュシュっとやるための製品もありますね。 それがなかった時代と、今で、何か健康問題がかわっているでしょうか? (そ

    恐怖喚起ビジネスと感染症 - 感染症診療の原則
    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2012/03/19
    売りたいので恐怖を煽ってるだけで、べつにあってもなくても大差なくね、という隙間商品は多い
  • こどもをウイルス感染させたい親 - 感染症診療の原則

    感染症の専門家にとっては、水痘は、子どもの病気、帯状疱疹といった臨床の話以外に、ワクチンの予防の話でもあり、またバイオテロに関連する話でもあります。 東北大学のセミナーの資料にそのポイントと写真が詳しく解説されています。 ・・いずれにしろ、先進国で水痘がEndemicでいいのか?という疑問を持たないとはじまりません。 保護者には「え?みんななるもんなんじゃないですか?」と言われることしばしばです。 行政がだす「水ぼうそうが流行しているので注意しましょう」というアナウンスの意味もよくわかりませんし、何をすべきなのかが伝わりません。 (過去のブログ記事「水痘に注意ってどういう意味?」) 水痘を発症した子どものいる家に集まって子どもにウイルス曝露をさせる「水ぼうそうパーティー」は日の保護者からもときどき聞く話です。 ぶつぶつができる病気、なっても大丈夫。なったら病院にいって薬をもらえばいいし、

    こどもをウイルス感染させたい親 - 感染症診療の原則
  • 虐待じゃありませんぜ・・(BCGワクチン) - 感染症診療の原則

    今年の6月にシアトルで開かれたPacific Health Summitのテーマはワクチンでした。 各国関係者、製薬会社のトップ、最前線の研究者、ゲイツ財団はじめとする途上国への供給を支援する非営利団体が参加していました。 そこで注目されていた、pipeline上にある新しいワクチンは、マラリア、結核、HIVです。 まさにGlobal Healthの3つのターゲットでもあります。 (このほかですと、CMVやHCVが注目されています) マラリアは50%近く症例を減らすだろうと期待されています。たった50%?と思う人もいるかもしれませんが、たくさんの子どもが命を失うこの感染症で、「50%も救えるのか」というのがコアな人たちの反応です。 HIVワクチンはブレイクスルー情報はありません。1990年代の終わりから新規症例は減っています。ワクチンで予防するしかない超ハイリスク層を対象とするのかわかりま

    虐待じゃありませんぜ・・(BCGワクチン) - 感染症診療の原則
  • 出産と感染症 - 感染症診療の原則

    医療がいまほど発達していなかった頃、妊娠出産で命を落とす女性・赤ちゃんがたくさんいましたし、子どもも死んでいました。 感染症の検査や治療・対策が進んだことは、その改善に大きく影響していますが、それでもなお「ゼロリスク」ではありえません。 ときに、人為的に感染症リスクが高まることがあります。 その例をいくつかみてみましょう。 お産を水中(水ではなくお湯ですが)の中でする人達がいるそうです。 それを勧めたり絶賛する人もいます。 これに関連してレジオネラでの死亡例の報告があります。ERで、「この子はどうやって生まれたんですか?」と確認をしないといけないですね。 「24時間風呂は生物浄化を導入しているので、風呂水からは相当数の細菌が検出されることが多い。24時間風呂での水中分娩にはレジオネラ感染症に限らず、細菌感染症を引き起こす危険性がある。」 24時間風呂での水中分娩後発症した新生児レジオネラ肺

    出産と感染症 - 感染症診療の原則
    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2010/07/31
    まあねえ、哺乳類つてもカバやイルカじゃあるまいし
  • 「予防接種しないと何か問題か?」という親の質問 - 感染症診療の原則

    (新潟症例情報のところ一部修正) 予防接種を子どもにしたくないという親から「しないと人生上なにか不都合があるのでしょうか?」と聞かれました。 集団免疫の話などはまた別の機会に。ここではご人のリスクを考えてみたいと思います。 「医学部とか看護学部とか教育学部の進学はあきらめますかねえ・・・」(実習できない→免許はとれない) 「アメリカやオーストラリアなどメジャーなところの留学とか駐在も難しい、問題がおきると大ごとですかねえ・・・」 「妊娠育児のとき怖いでしょうねえ・・・」 といったらそんなことは考えたこともなかった、といわれました。 (まあ、その頃には人が自分の意思で接種できますが。それまでが怖い) 医療関係者としては「怖い」が先にきます。 怖さの実感が一般の人と医療者でずいぶんことなります。 医療機関には当然のことながら重症になった人がきます。 このため、医療者は子どものときに予防接

    「予防接種しないと何か問題か?」という親の質問 - 感染症診療の原則
    tsugo-tsugo
    tsugo-tsugo 2010/07/14
    予防接種を受けないことで、自分達はまさか重篤になるとは思ってない。他人の迷惑になるとも思ってない。だけど、子供の進学とか留学みたいな、明るい未来が閉ざされる、と聞くと聞く耳をもつ、てのがお花畑的。
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