大阪帝塚山にある僕の実家のレストラン「帝塚山 よし富」が、2024年9月30日をもって50年有余年の歴史に幕を下ろし、閉店します。 理由はいくつかありますが、古くから働いている従業員が退職することになり、昨今の人手不足の状況下で後任者を見つけられなかったことが大きいです。これまで客の立場として多くの老舗の閉店を見てきましたが、私事として目の当たりにしてみると時代の流れの中では仕方のない部分もあるのかなと感じています。とはいえ、結局は資本力のある企業が勝ち残り、小さな文化が失われていく状況にはやるせない気持ちがあります。閉店について祖母は当初かなり抵抗していました。祖母の希望で閉店の時期が伸びたりしたのですが、最近ではようやく心の整理も付いたようです。そう、祖父と祖母にとってお店は人生のすべてだったのです。 「帝塚山 よし富」は私の祖父である阪本義富が昭和48(1974)年に創業したお店です