民俗学者・宮本常一とは何者だったのか。その主著のひとつ『忘れられた日本人』には何が書かれているのか。いったい何を問うていたのか。 宮本常一の思想とは、『忘れられた日本人』の現代的意義とは――。編集者・若林恵氏と民俗学者・畑中章宏氏が、「忘れられた日本人」と「民主主義」の新たな姿をさがす。 ここでは、『宮本常一 歴史は庶民がつくる』と『実験の民主主義』の必読副読本として誕生した『『忘れられた日本人』をひらく 宮本常一と「世間」のデモクラシー』の「反作用 reaction」のパートを特別公開する。 前回はこちら:「明治維新」以前以後の「大きな差」…「村八分」という現象は昔はなかった 若林 近代の反作用のなかでつくられたイメージについていうと、一番具体的な指摘は、「名倉談義」の松沢喜一翁の談話の最後に出てくる、「結婚」をめぐる話ではないでしょうか。 親におしつけられた嫁というものが七十年まえにあ
![多くの人が意外と気づかなかった、東日本と西日本の「決定的な違い」(若林 恵,畑中 章宏)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/a63830a75531a70a21019c85c3b741c9ea023a0d/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fgendai-m.ismcdn.jp%2Fmwimgs%2Fa%2Ff%2F1200m%2Fimg_af0f7648e2097796903c7d950bc1c3b897771.jpg)