国土交通省は21日、島根県飯南町で昨年11月に行った自動運転車の実証実験の結果を発表した。人や貨物を乗せた実験では計128・7キロを無事故で走行したが、人が操作を行ったケースは93回あった。国交省は「今後、道路や環境の改善、自動運転技術の改良が必要」と説明している。 自動運転は、車に搭載したカメラやセンサーで周囲を把握し、ハンドルやブレーキなどを自動操作する技術。過疎化が進む中山間地域では、運転免許を持たない高齢者が増える一方、路線バスが廃止になるなど交通網の整備が課題で、国交省は2020年までに自動運転車の導入を目指している。 国交省は昨年度、飯南町を含む全国13か所でバスや乗用車など4種類を町中で走らせる実験を実施。飯南町では昨年11月、レーダーで障害物を検知して走る乗用車が町中を走った。 国交省は21日、町役場で開かれた国や町の担当者、運輸業者などで作る協議会で結果を報告した。 乗客