長崎新幹線はJR九州破綻の始まりだ JR九州は新幹線を自力で維持更新できない。恒久的な税金投入の愚を避けよ 福井義高 青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授 新幹線が負の遺産になる前に 新たな新幹線建設を求める声が各地で大きくなるなか、地元自治体が建設に反対するという、これまでになかった「異常」事態が起きている。すでに整備が決まっている九州新幹線西九州ルート、いわゆる長崎新幹線の建設が佐賀県の反対で前に進まないのだ。 「与党 整備新幹線PT 九州新幹線(西九州ルート)検討委員会」2019年8月に、佐賀県内の新鳥栖-武雄温泉を「フル規格」で整備する方針を決定したのに対し、佐賀県の山口祥義知事は、在来線を使う「スーパー特急」や「フリーゲージトレイン」、「リレー方式」の三つは過去に合意しているとの立場だ。 佐賀県のホームページによると、山口知事は19年1月18日、県の意見として、与党検討委