学内の仕事に関係した宿題で、「現代思想」という雑誌の今年の8月号の「ポスト・ノーマル時代のサイエンティストのお仕事」という記事を読む必要がありました。科学史家の塚原東吾先生と脳生理学者の美馬達哉先生の対談です。 論点は多技に渡っているのだけれども、そのなかで幾つかの話が、私が近年感じている絶望感、というと言い過ぎかもしれないが、居心地の悪さを、はっきり言語化する手助けになりました。 それで私の「ポストノーマル・サイエンスなうんざり感」について書いてみようと思います。この居心地の悪さ、鬱陶しさ、憂鬱さは、科学研究の前線で仕事をしている全ての人が、多かれ少なかれ感じているのではないかと思うからです。 美馬先生が「ソーカルのサイエンス・ウォーズ」に関して、とても面白いことを言っておられます。外部の批評家ではなく、自身が日頃生理学研究のカティングエッジに立っている方の発言です。若い人にはピンとこな
「研究ブログ」の最初の記事が、大学改革関連となってしまうのは遺憾なのだが、平成26年国立大学法人評価委員会総会の「国立大学法人の組織及び業務全般の見直しに関する視点」について(案)が、国公立大の人文社会科学系について気になる文言を含んでおり、私の周りでも話題になっているので取り扱うこととした。 「ミッションの再定義」を踏まえた速やかな組織改革が必要ではないか。特に教員養成系学部・大学院、人文社会科学系学部・大学院については、18歳人口の減少や人材需要、教育研究水準の確保、国立大学としての役割等を踏まえた組織見直し計画を策定し、組織の廃止や社会的要請の高い分野への転換に積極的に取り組むべきではないか。 日比嘉高氏もブログで述べておられるように、文科省は国立大に人文系はいらないと基本的に考えている、という噂は私も聞いていた。ただし私が聞いたのは「地方国立大に」というニュアンスであったが。 で、
昨日は、13時30分から17時40分まで、国立国会図書館東京本館新館講堂において、日本専門家ワークショップ2013シンポジウム「なぜ今、海外日本研究支援か?」が開かれました。 今回は、前半に基調講演と成果紹介及び現状報告が、後半に座談会「海外日本研究支援は今後どうあるべきか」が行われました。 基調講演と成果紹介(1)の概要は以下の通りとなります。 ******************************** 1.基調講演 樺山紘一(印刷博物館)/なぜ今、海外日本研究支援か? 「海外日本研究支援」というと、「なぜ今」ではなく「なぜ今さら」の感もある。しかし、長年の努力により海外の人材が育ってきたものの、特に21世紀になってから日本研究を取り巻く環境が変化したため、海外日本研究支援は、「今さら」ではなく「なぜ今」となっている。 すなわち、従来、文学、美術、芸術、社会、政治、経済といったあら
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社会連携研究部門では、ネット上で公開されている自治体史・関連資料について情報を集めています。 以下は現段階で把握している事例の一覧です。 (サイトの性格がわかりやすいよう、リンクではなくURLのままの表記にしました) ここに掲載されていない事例がありましたら、ご教示いただけると助かります。 <1>web公開されている自治体史 *刊行された自治体史本文がネット上で公開されているもの 【都道府県史】 福井県文書館 デジタル歴史情報:福井県史通史編 http://www.archives.pref.fukui.jp/fukui/07/kenshi/tuushiindex.html http://www.archives.pref.fukui.jp/fukui/07/namazu.html 『福井県史』通史編1~6(1993~1996年刊行 福井県編集・発行) 越後佐渡デジタルライブラリー(新潟県
社会情報リテラシー講義:福島原発事故をめぐる「安全」報道を考える 第1回 「科学」「安全」「安心」:問題を整理する 1. はじめに これから数度にわたって、できれば2、3日に1度の割合で、福島原発事故をめぐる「安全」報道について、社会情報リテラシーの観点から考えてみます。 日本政府は2011年3月11日、原子力緊急事態宣言を発令しました。炉水低下、水素爆発、使用済燃料プールの問題などが立て続けに起きました。 各地の空中放射線濃度が高まり(その後、一応落ち着いているようですが)、ほうれん草や原乳から放射能が、また原発付近の海水から基準値を上回る放射性物質が検出され、さらに2011年3月23日には東京の水道からも乳児の「暫定基準」を越える放射性ヨウ素131が検出されたことから、東京は安全だとか安全ではないとか、「1年間食べ続けても大丈夫」とか、様々な報道が広まっています。 ネットを見ると様々な
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