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ブックマーク / www.yorozubp.com (14)

  • 「もうろう記者会見」の根底にあるもの

    ■がんばります 先進7カ国財務相・中央銀行総裁会議でなく、まだ「蔵相サミット」とよばれていた頃だから、かなり昔のことだ。ベルリンで開催されたこの蔵相サミットがはじまる前に、日独蔵相会談が目抜き通りにある超高級ホテルの一室でセットされた。私がロビーのなかに入ると、日から来たマスコミ関係者がたくさんいた。しばらく待っているとホテルの前に大きなクルマが止まり、数人の日人が降りてくるではないか。私も立ち上がって入り口へいそぐ。 M蔵相がお伴に左右から守られるようにしてロビーに入ってきた。彼は集まっている私たちに向かって、「わが国は、国際協調を重視いたし、、金融市場改革と不良債権処理とを車の両輪として、、力強く推し進めて、、、安定かつ自由で透明な金融システムを築くべく、、、努力いたします」とつかえながらいってから、立ち去ろうとする。 私は、この日政治家が、私たちから質問もされていないのに、「

  • 原爆で得した日本人

    昔土曜日に子どもがミュンヘン補習校へかよい、私が送り迎いをしていた頃のことである。補習校図書館で授業が終わるのを待っていた私は一番上の棚にある「日の原爆文学」・全15巻に好奇心をひかれて、その何巻かを手にとって読むようになった。 ■徹底的に抗戦する ある日、私は第15巻「評論・エッセイ」で長岡弘芳の「原爆文学と戦後ナショナリズム」のなかで著者が引用している次の一節を読んで仰天する。 《、、、突然誰か発狂したのではないかと思われるほど大きな声で「このまま敗けられるものか」と怒鳴った。それに続いて矢つぎばやに「今さら敗けるとは卑怯だ」「人をだますにもほどがある」「何のために今まで辛抱したか」「これで死んだものが成仏できるか」いろんな表現で憤が炸裂する。病院は上も下も喧々囂々全く処置なき興奮状態に陥った。日ごろ平和論者であった者も、戦争に厭ききっていた者も、すべて被爆この方俄然豹変して徹底的

  • 地獄とは今のイラクではないのか

  • 「宮里藍首位!」はうそ-民放スポーツ中継の自殺行為

    長々とした「前ふり」はいらないでしょう。読者の皆さん、まずは下記の2つの文章を読んでください。1つ目は、女子プロゴルフの民放TV中継番組で「事実と異なる内容」が放送されたとする、12月9日付の毎日新聞の短い記事です。もう1つは、記事の元になった、総務省近畿総合通信局が配布した「報道資料」です。 □<MBS>ゴルフ番組で事実と異なる内容 総務省が厳重注意(見出し) 総務省近畿総合通信局は(12月)8日、毎日放送(MBS、大阪市北区)が11月4日に放送した女子プロゴルフ「2006ミズノクラシック」で、事実とは違う内容の放送をしたとして、放送法に基づき厳重注意した。 同通信局によると、同日午後2時からの放送中、宮里藍選手が16番ホールでバーディーを取ってスコアを8アンダーにした。その時点で首位の上田桃子選手らは9アンダーで既にホールアウトしており、実際には同スコアではないにもかかわらず、首位タイ

  • 薩長因縁の昭和平成史(1)

    ■序文 稿は戦前の天皇のインナー・サークルとしての宮中グループに焦点をあてながら、昭和平成史を読み解くことを目的としている。宮中グループは宮中側近グループなどとも呼ばれ、これまで定義としてあいまいさを残してきた。稿では宮中グループを宮中側近にいた政・官・軍を含めたエリート集団と位置付け、これまで一括りに論じられることが多かったこのグループを牧野伸顕中心の「薩摩系宮中グループ」と木戸幸一中心の「長州系宮中グループ」に切り離し、対比している点を特徴としている。 薩摩系宮中グループは皇室との関係においては貞明皇后、秩父宮夫、高松宮との結びつきが強く、昭和天皇の母君である貞明皇后のインナー・サークルとも言える。また、彼らは英米のエスタブリッシュメントと戦前から深く結び付き、親英米派として国際協調を重視した自由主義者であり、英米から穏健派と呼ばれた勢力である。このため皇室と英米有力者との仲介者

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    tsysoba 2006/09/26
    得意の人脈閨閥ネタが復活。
  • 北の打ち上げ花火に舞い踊る人々 萬晩報

    ■北の打ち上げ花火 「北朝鮮がミサイルを発射した4日(米国東部時間)は、米国の独立記念日だった。7発も撃って祝福してくれたようなもので、結構なユーモア・センスではないか、と思ったくらいだ。発射を軍の強硬派が支配的になった表れと見る人もいるが、やはり金正日総書記の考えだろう。」 ミサイル発射の翌日とあって緊張に包まれた講演会場はこの発言によって一気に雰囲気が和らいだことだろう。ジョークを飛ばしたのは日の守護神ことリチャード・アーミテージ元米国務副長官、7月6日に東京・丸の内の東京会館で行われた特別講演会「日米同盟と対東アジア政策」(読売国際経済懇話会主催)での発言であった。 日付変わって7月7日の外国特派員協会。ここでジョークを連発し外国人記者の笑いを誘ったのが金正日の「非公式スポークスマン」と言われるキム・ミョンチョル朝米平和研究センター所長である。アーミテージ発言など知らんふりで「アメ

  • ハミルトンプロジェクト

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    tsysoba 2006/04/24
    米ワシントンのブルッキングス研究所による、経済政策立案プロジェクト。ブッシュ政権の経済政策への対抗を目指したもの。……の概要を紹介。
  • 昨年、原発10基分も増加した世界の風力発電

    三重県の青山高原の風力発電が8基増設され、すでにある24基と併せて32基、出力はほぼ倍増して3万4000キロワットとなった。風の強い北海道や津軽海峡を除くと国内最大クラスだということだ。日もようやく風力発電が認知されてきたという感慨があった。 しかし、世界はそのずっと先をもっともっと速いスピードで走っていることを知って驚いた。世界風力発電協議会(GWEC)は、2005年12月時点での世界の風力発電事情を発表している。 http://www.gwec.net/ それによると、ドイツの風力発電能力はすでに1842万キロワット、スペイン1002キロワット、アメリカ914万キロワットである。日は123万キロワット。かろうじて世界第9位を維持しているが、世界のトップレベルの10分の1以下でしかない。来年以降トップ10位以下に落ちることは間違いない。 問題は新設のスピードである。昨年1年で新設され

  • ケネディーの宇宙構想を対中戦略に

    ワシントンにジョン・F・ケネディーが通ったカトリックのセイント・マッシュー教会がある。前方には、ケネディーの遺体がアーリントン墓地に向かう前に安置された場所があり、「ケネディーは1963年11月25日、この地より天国に蘇る」と記されている。 今、その場所でこのコラムを作成している。ずっと熟成してきた平和構想を練るにあたりケネディーの知的直感を分けてもらおうと思ったからだ。静寂な教会の中で考えるコラムも悪くない。 上院議員であったケネディーは平和戦略を描き、大統領としてそれを実現させた。12の平和戦略構想の基軸は、抑止力としての核、宇宙開発、共産主義封じ込め政策としての経済協力・平和部隊である。ソビエトの核の脅威に直面する情勢の中、米国民を奮い立たせる夢と理想があった。 ケネディーは、フルシショフに対抗し核の抑止力を増強するのみならず、米国民が一体となる科学技術の分野、とりわけ宇宙開発の重要

    tsysoba
    tsysoba 2006/02/22
    露骨な所得再分配がいやなら、こういう形での公共事業(?)という手はありうるのかも
  • 福祉先進地、鷹巣町の出来事

    ふだん「政治」なんて遠い世界の話、と感じている人は少なくないでしょう。しかし、衣住はじめ生活のすべてが、じつは政治の動きと密接に結びついています。 政治が遠く感じられるのは、何かが起こらなければ、その大切さに気づかないほど、わたしたちの感覚がマヒしているからでしょう。 秋田県に「鷹巣(たかのす)町」という小さな、けれども福祉の最先端をゆく町がありました。日で初めて「個室&ユニット型」の老健施設を建てた町です。以下、浅川澄一・日経済新聞編集委員の記述から引用します。 『始まりは、1991年に岩川徹町長が誕生したときである。新町長は就任直後に、町民の声を聞いて回る。「住民からは老後の不安が最も多かった」。翌年、すぐにデンマークを視察し、同国に倣って24時間の訪問介護を取り入れる。これが、まず邦初であった。 デンマークへの視察は、町の職員ばかりか町民も加わる。施設や在宅介護の実情をじかに

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    tsysoba 2006/02/20
    財政状況はどうだったのかが、ちょっと気になる。
  • 詭弁の人

    ホリエモン」なる詐欺師が逮捕されたことは当然のことであるが、心が寒くなるのは、この国のトップリーダーの頭(と心)の構造である。 ≪小泉純一郎首相は17日昼、東京地検特捜部の強制捜査を受けたライブドアの堀江貴文社長を昨年の衆院選で自民党が支援したことについて「その時点では郵政民営化に賛成する人は応援するということなので、今の問題とは別問題だと思う」と述べた。 首相は「会社でも、採用したけど不祥事を起こしたら、採用が間違っているといえるのか」と指摘。堀江氏に関しては「どういう問題かよく分からないが、見守っていきたい」と語った。(時事通信) - 1月17日13時1分更新≫ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060117-00000054-jij-pol 小泉首相は、弁解するにしても、もう少しましな弁解をしてもらいたい。 「会社でも、採用したけど不祥事を起こ

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    tsysoba 2006/01/24
    これから言い訳にみんなで使おう。
  • Wの衝撃

    北朝鮮の鉱物資源に群がる米中韓 今年7月、1年1カ月もの間中断していた北朝鮮の核問題をめぐる第4回6カ国協議が再開され、現在は第5回6カ国協議の休会中となっている。 拉致問題解決に向けた期待も高まるが、悲しくも国際政治の冷酷な現実がある。ヨミウリ・ウィークリーの2005年7月31日号の『「北」の鉱物資源狙う米・中・韓』と題する記事の中で、2003年から北朝鮮問題の班長(アジア大洋州北東アジア課)を務め、今年3月末に同省を退職したばかり原田武夫が、「北朝鮮がレアメタル(希少金属)の国というのは米国ウォール・ストリートの常識だ」とした上で、「米国が資源外交を展開しているのは確かであり、この鉱物資源をめぐる米中韓と北朝鮮当局との“裏取引”が成立したことが7月の協議再開に結び付いたのではないか」との見解を述べている。 これを裏付けるように今年5月に韓国政府系機関の大韓鉱業振興公社が北朝鮮最大の鉄

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    tsysoba 2005/11/14
    深読みの極致を堪能、というか、他が浅すぎるのかもしれないが……
  • アインシュタインと日本 Part 3

    筆者は先に、アインシュタインと日の関係に関する考察を「萬晩報」に2回にわたって書かせていただいた。 アルベルト・アインシュタインと日 http://www.yorozubp.com/0502/050228.htm アインシュタインと日 Part 2 http://www.yorozubp.com/0506/050626.htm その中で、巷間に流布しているいわゆる【アインシュタインの予言】なる文章は、アインシュタインのものではなく、虚構であることを指摘した。その根拠は―― (1)どこにも確固たる典拠がない。 (2)内容がアインシュタインの思想と矛盾する。 という2点であった。 この文章がアインシュタインのもの「でない」ということは確実ではあったが、それでは、これがいったい何「である」のか、ということは、2の論文では解明していなかった。しかし、実は「Part 2」を書いているときに、

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    tsysoba 2005/11/10
    「アインシュタインの予言」の謎、完結編?
  • 「オンブック」の可能性

    筆者はこの度、『カフカとキルケゴール』という著書を出版した。 カフカは20世紀の初めに執筆したドイツ語系ユダヤ人作家である。生前は無名であったが、第二次世界大戦後、その作品世界がナチス体制の到来を予告しているとか、生の不条理面を強調する実存主義の風潮に合致するとかの理由で、一躍その名が知られるようになった。『変身』、『審判』、『城』などの作品が有名である。現在では一時ほどの流行はないが、戦後の文学や思想で、彼の影響を直接的・間接的に受けていないものはない、とさえ言えるほどである。 キルケゴールは19世紀半ばのデンマークで活躍したキリスト教思想家である。キルケゴールは、世界と歴史を法則の視点から俯瞰するヘーゲル哲学に反抗し、個人の主体的決断を重視した。彼は実存主義哲学の始祖とされている。 カフカはキルケゴールの著作を熱心に読み、手紙やノートの中で様々なコメントを残している。だが、それらはきわ

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    tsysoba 2005/09/15
    編集抜きで学術出版は成立しうるのか
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