3月25日(土)9:30からBSフジで放送される「再エネの実像〜エネルギー自給率とパリ協定が問う日本の未来」注1) という番組のナビゲーターをさせていただくこととなり、2月から3月にかけて国内の再生可能エネルギー事業の現場をいくつか訪ね歩いた。数十年前から継続している事業もあれば、FIT導入を機に立ち上がった事業もあるが、いずれにしてもFIT導入後の約4年半でわが国の再生可能エネルギーの風景が大きく変わったことは間違いない。FIT導入から4年半が経過したわが国の再生可能エネルギーを巡る現状と課題を整理したい。 <総論> わが国の再エネは順調に増加している。設備容量でいえばFIT導入後平成28年9月時点で、新たに運転を開始した設備は約3,223万kWとなり、制度開始前の累積設備容量の約1.6倍になっている。それまでの普及政策での増加率と比べれば、FITの「効果」は一目瞭然である。 では電源構