全体の要点 自民党が憲法改正について(2012年の草案とは別に)2018年に公表した、憲法改正に関する「たたき台素案」によれば ①内閣が一存で、国会の審議抜きで、法律と同じ効力を持つ政令を定めることができ、これによって、例えば官庁組織を自由に設立したり、刑罰を定めることもできる。条文上は、有効な歯止めは存在しない。 ②国会議員の任期を無限に延長することができ、内閣総理大臣も終身在任とすることができる。 はじめに - 自民党の改憲「たたき台素案」 2012年に自民党が作成した憲法改正の草案の緊急事態条項については、過去のnote記事で批判的な検討を行ってきました。 ただ現在は、自民党はこの2012年改憲草案には必ずしもこだわらず、改憲を提案する項目を簡略化・縮小した4項目の「たたき台素案」を2018年にまとめて公表し、国会での議論を求めています。(ただし、上記の2012年改憲草案を正式に撤回