CA1644 – 欧米における図書館、文書館、博物館の連携―Cultural Heritage Sectorとしての図書館― / 菅野育子 打破!変わらない組織と動かないシステム ~パイレーツ・オブ・ライブラリアンを目指して~ 1. 国内市場の行き詰まりと先細り 近年,国内の大学図書館は,大学全体の緊縮財政や電子ジャーナルを含む雑誌価格のさらなる高騰等により,図書館予算が逼迫している。それに呼応するかのように,国内の図書館システム市場にも行き詰まり感,先細り感がある。我々図書館側が次期の図書館システムについて,明確な方向性が打ち出せないでいるために,ベンダーとしても身動きの取れない状況にいるのであろう。 一方で,2007年にはリコーとユサコがEx Libris社製品の国内販売を連携して促進することを発表した(1)。また慶應義塾大学が,国内で初めてEx Libris社の電子資源管理システム