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ブックマーク / tanakahidetomi.hatenablog.com (61)

  • 食料安保論・食料自給論への批判(若田部昌澄・飯田泰之) - Economics Lovers Live

    『Voice』1月号の若田部昌澄さんの論説「農家保護が国を滅ぼす」が掲載されてます。これはいわゆる料安全保障論を理由に、農家への補助金を要求する政治家の主張への批判というものです。 料安保論については、飯田泰之さんの『ダメな議論』でも批判的に検討されてまして、今回の若田部論説とともに参考になります。 お二人とも糧安保論の論拠である世界的な料不足での価格上昇リスク(があるので農家保護せよ、料自給率上昇せよ論)には、若田部さんは日が高所得国であるかぎり問題ではない。飯田さんは農産物価格上昇は自由化をしていればむしろ農業部門の発展に寄与する、と基的に問題視していません。 さらに農産物の輸出国が日への輸出を禁止するケース。飯田さんはそもそもこんなケースは戦争状態以外ありえず、それ以外では輸出国にとって日への輸出は利益になるので行っているのでこの種の禁輸は杞憂である、としています。

  • 2007-11-05 - Economics Lovers Live  ■[経済] インフレ目標と量的緩和は背反してません  

    まあ、質が荒しなのでスルーするのが基ですが、どうもあまりご理解いただけない(するきもない)人たちがネットだけで通用する新規な解釈を流布しているここ数日みたいですね。ある意味、平和な光景ともいえますが。とりあえず簡単に書いときましょう。 量的緩和政策への評価と日銀の政策への評価についてです。 現実に日で行われた量的緩和の効果はあるが不十分。インフレ目標を明示し、長期国債買いオペを増額せよ、というのが量的緩和政策解除の前からずっといってた少なくとも日のリフレ派の合意(例えば僕の『ベン・バーナンキ』でも高橋洋一訳解説のベン・バーナンキ『リフレと金融政策』を参照)。 さらに日銀行総裁のスタンスをみると、前総裁は論外として(量的緩和政策を決めたがその政策効果に一貫して懐疑的な態度を表明していた)、福井総裁の就任直後の積極的な量的緩和政策(それと平行してあった為替介入)をデフレ回避として評価

    2007-11-05 - Economics Lovers Live  ■[経済] インフレ目標と量的緩和は背反してません  
  • 竹中平蔵氏「日銀が今後20年、金融政策に失敗し続けることを前提に増税を求めている。国民はもっと怒るべきだ」 - Economics Lovers Live

    http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20071028ib21.htm この種の試算をしたことがある政府関係者には絶対に既知のことであるはずだけれども、名目成長率を少なくとも3%以上見積もらないと満足な財政再建シナリオが組めないのは明白なはず。いいかえると消費税増税を織り込むことを前提にわざわざ3%程度の名目成長率を無視(=竹中氏のいう日銀の政策失敗をあえて前提)しないとこのような試算はできないのです。かなり悪質な増税目的あっての試算ということで、担当者とその管轄責任者そして提案者は国民を大きく裏切る行為をしていると思います。 さらに注目すべきは、財務省主導で増税路線が提起されるのは、ほぼ「改革」=歳出削減を含む公務員改革などの事実上の棚上げや、また経済の減速局面が近いかその最中のときであることが多いことですね。今回も状況的にはそのようです。これについ

    竹中平蔵氏「日銀が今後20年、金融政策に失敗し続けることを前提に増税を求めている。国民はもっと怒るべきだ」 - Economics Lovers Live
  • Economics Lovers Live - bewaad氏の批判

    なぜか今日だけは読める(前も書いたけれども数ヶ月、bewaadブログを読めなかった。アンテナで一部分みれるだけ)。しかも僕らの共著へのご批判がタイムリーに。これはなぜ? 笑。 http://bewaad.com/2007/09/24/280/ 僕はbewaad氏の批判は建設的なものだと思います。コメント欄に書きたいのですが、上にも書いたようにコメント欄に書いたままそれ以降、また見ることができないと困るのでここに書きます。bewaadさんももしこのエントリー読まれて再反論あるときはこちらで書いていただけると助かります。そちらが読めない可能性が大きいので。 まず浅田論文への批判が意味がよくわからなく、むしろかなりアンフェアな扱いだと思いました。 IS-LM分析とそれが理論的に含意していることへの実践的な支持は学界でも「共通な知見」としても言いように思えます(書では「」つきで書いているいること

    Economics Lovers Live - bewaad氏の批判
  • Economics Lovers Live - 中川秀直まだ幹事長、まだまだ吼える(あと重要なシグナルだしたと思ふ)

    中川秀直、吼える http://www.nakagawahidenao.jp/pc/modules/wordpress0/index.php?p=628 個人的にはいろんなところに目をつぶれば、この人に首相になってもらえるのが一番いいと思うのですが。歴史はそれを許さずに、このまま消えるのかなあ。どうせなら入閣させてしまえ、経済財政諮問会議(日銀対策要員としてw)に出席できる経済財政担当大臣にw。まあ、ひょっとしたらここは別な中川氏の可能性もあるのかな?(例の日銀けん制発言を想起するんですが)。 ところで、中川幹事長は、塩崎@日銀出身官房長官を防衛省がらみで批判したそうですが、これは塩崎外しの布石ですかね? 彼がいればそれは日銀法改正なんかさすがにできそうもないですが、これで町村氏か他の人がくればやりやすくなったりして。日銀法改正の布石だったりしてw。まあ、なんの根拠もなく書いてみたかったの

    Economics Lovers Live - 中川秀直まだ幹事長、まだまだ吼える(あと重要なシグナルだしたと思ふ)
  • 日本がスウェーデン経済モデルから本当に役立てる二,三のこと

    ジェフリー・サックスの論文Revisiting the Nordic Model:. Evidence on Recent Macroeconomic Performanceより、スウェーデン経済モデルから日経済への含意。 1 小さな政府イデオロギー(社会福祉関係支出などの政府規模が大きいと経済をダメにしやすい)は、必ずしも正しくはない(むしろサックス論文の範囲では、積極的な意味でこのイデオロギーは否定される) 2 ハイエク・フリードマン命題(福祉国家は隷従への道)は、北欧諸国の民主化レベルをみると完全に否定される。 3 エスニックな同質性が高ければ高いほど社会福祉は充実する傾向にある(ひょっとしたら移民増加政策や出生率を増加させるための移民政策は社会福祉の維持よりもその縮小にこそ貢献してしまうかもしれない) 1,2は数値を以下一部列挙したけれども(用語の訳はあとで微修正予定、数値も補充

    日本がスウェーデン経済モデルから本当に役立てる二,三のこと
  • アメリカとは違う経済モデルは可能か?

    著名な経済学者オリビィエ・ブランシャールがヨーロッパ型経済モデルについて簡潔な論説を書いていました。ヨーロッパ型の経済モデルの特徴は、経済的効率性と寛容な社会保険制度を完備していることです。いまある経済モデル(一番近いのはオランダ経済)の特徴を取り入れながらも、ブランシャールの理想形態といえるものになっています。 その全体構想は、1)競争的な財市場、2)労働市場における保険制度、3)積極的なマクロ経済政策、から成立しています。これらの特徴は今日の日経済のあり方を考える上でも示唆に富むと僕は思います。 1)について。90年代以降のヨーロッパでは経済部門間での資源再分配が急速に進んでいて、なおかつその再分配は経済全体の生産性を増加するのに貢献している。つまり衰退産業から成長産業への資源の移動が増加している。もちろん人的資源の再分配に焦点をあてても、職の喪失などの「痛み」が存在する可能性がこの

    アメリカとは違う経済モデルは可能か?
    udy
    udy 2007/08/01
    "「労働者は保護するが、仕事は保護しない」=社会保険制度の核心"
  • アメリカからみたら日本の物価ってインチキすぎ

    というのが趣旨にしか読めない論文です。知人が今朝方メールで教えてくれた論説です。いま猛烈に眠いのでリンク先だけご紹介。 http://digitalcommons.libraries.columbia.edu/japan_wps/247/ (追記) 正確にいえば、問題あるCPIを前提にして金融政策やってる日銀っておかしすぎ! というのが来の意図だと思います。以下は、finalventさん、Baatarismさんからのリクエストも頂きましたので、要点を書いてみます。 消費者物価指数(CPI)は、ある基準時点を100としたとき、比較時点で消費者が買う財・サービスの価格がどの水準にあるかを示す指標。類似の概念にはGDPデフレータや企業物価指数などがあります。 このCPIには「上方バイアス」が恒常的に存在していることが知られています(直感的ないいかただとインフレ気味に出るということ)。しかし日銀

  •  鷲田小彌太 『夕張問題』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    積読にしていたのを読む。これは力作かつ有意義な読書体験。夕張の「破産」の真因を自治体の観光事業の失敗と裏借金が可能であった法制度の欠陥に焦点をあて、さらに政府や自治体に依存しない「夕張メロン」産業の成功事例を詳細に紹介し、農業中心で、なおかつ不可避な高齢者中心の共同体の構築を説く。全編に著者の情熱と国の機関への依存を断ち切る経済センスあふれる筆致には率直に感銘。まさに題名通り夕張問題を議論するたたき台になる好著といえる。はげしくおススメ。 「夕張問題」 (祥伝社新書) 作者: 鷲田小彌太出版社/メーカー: 祥伝社発売日: 2007/04/01メディア: 新書 クリック: 44回この商品を含むブログ (20件) を見る

     鷲田小彌太 『夕張問題』 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • Economics Lovers Live - タミフル問題を考える素材集

    タミフル問題についてITOKさんにお願いして主にネットで収集できる資料・議論を中心にまとめてみました。これはもちろん素人がこの問題に関心をもって(専門家もしくは関係機関などのソースから)いくつかの論点を抽出し、自分たちなりに議論を整理するために行ったものです。僕の貢献は全然ありません。ITOKさんありがとうございます。また同様の試みとして私が目にしたものでは、finalventさんのエントリーも有益で下の私たちのものと補い合うと思いました。 なおタミフルの副作用問題に直接は関連しませんが、間接的な問題圏といえるインフルエンザの世界的流行(パンデミック)を扱った著作について以前、僕は書評を書いたことがあります。このブログの過去エントリーにも掲載しましたが、関連もするかな、と思いここにも再掲載します。それと経済学者としてはポズナーの一連の著作が参考になるはずですが日時間があれば紹介します。

    Economics Lovers Live - タミフル問題を考える素材集
    udy
    udy 2007/03/30
    タミフルまとめ
  • Economics Lovers Live - 明日山晴子「米国最低賃金引き上げをめぐる論争」(アジア経済研究所)

    米国のメディア、経済系ブログでも頻繁に議論になっている最低賃金引き上げをめぐる論争の理論・実証・政策までをきわめて簡潔に紹介しているもの。たまたま発見したのだが、これはお得なサーベイで必読。内容は経済学の初等的な知識から記述しているのでここで詳細を紹介するまでもなく一読あれ。 明日山陽子「米国最低賃金引き上げをめぐる論争」 http://www.ide.go.jp/Japanese/Inter/Report/pdf/asuyama_0612.pdfでも最低賃金と生活保護との比較を根拠に、貧困対策として最低賃金引き上げが語られている。このサーベイにも強調されている論点だが、最低賃金の引き上げは雇用への影響を中立的にしても貧困対策にはならない、と指摘している点が興味をひいた。例えば賃金引上げの恩恵をうける働き先の人たち、特にティーンエージャーは必ずしも貧困家庭に属してはおらず、貧困家庭の

    Economics Lovers Live - 明日山晴子「米国最低賃金引き上げをめぐる論争」(アジア経済研究所)
  •  日銀流金融政策の能力と割当への疑問:日本銀行総裁記者会見感想 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    21日の日銀行総裁の記者会見を読みました。新聞報道などで注目されているのはやはり以下の論点でしょうか。 仮に低金利が経済・物価情勢と離れて長く継続するという期待が定着するような場合には、行き過ぎた金融・経済活動を通じて資金の流れや資源配分に歪みが生じ、息の長い成長が阻害される可能性があると判断されます 低金利の長期期待が、①資金の流れの歪み、②資源配分の歪み をもたらし長期的な成長を阻害する、という観点です。②の論点を先に考えると日銀行は金融政策による低金利の長期期待の実現が、その影響の良し悪しを除外すれば、長期的な成長に影響を与えると考えているところは注意点だと思います。これはかなり理論的には興味深いところです。率直にいうと長期的な流動性の罠論にとっては逆手に使えるけれども、(長期的な流動性の罠には陥っていないと日銀行が考えている)経済状況で金融政策が長期的な資源配分に影響を与える

     日銀流金融政策の能力と割当への疑問:日本銀行総裁記者会見感想 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ
  • Economics Lovers Live - 厨房経済論戦、海(太平洋と下関海峡)を渡る

    許せ、(締め切り迫る)ソフトバンクw ついに昨日の夜中に気が付いちゃたのよ、厨房経済論戦やってるのをw 先にいいわけ、ぜんぜん経緯わかりません。数日前予告したITOKさんがいま基礎資料作成中の池田信夫・dankogai研究*1読んでる過程でようやく数時間前に気が付きまして、以下の池田氏のエントリーと松尾さんと山形さんの海外三人組みのお便りしかみてません。つまり当初のエントリーやコメント欄などはまったく見てません。すみませんすみません。 それをお断りしまして、もっぱら議論を池田氏の直近のエントリーhttp://blog.goo.ne.jp/ikedanobuo/e/da4a4e6c3d49221f8b9e2887069fc623に絞ります。で、これは結論的に山形さんのガーナでの調査の影響を考えると私は山形さんのいうこともフォローできそうな気がします。 で、池田氏がこだわるのは以下の部分(山形

    Economics Lovers Live - 厨房経済論戦、海(太平洋と下関海峡)を渡る
    udy
    udy 2007/02/20
    戦線は拡大する一方w
  • Economics Lovers Live - ■[経済] 橘木俊詔 『格差社会』

    読んだ気になってた読んでないの代表格。さすがに経済論壇の第一人者グループに所属するだけあってうまい。煽りもw 格差社会―何が問題なのか (岩波新書) 作者: 橘木俊詔出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2006/09/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 170回この商品を含むブログ (133件) を見る 書の結論は著者も整理されているように、(1)格差拡大は進行中、貧困者増大中 (2)日では経済効率を犠牲にせず、機会と結果の双方において格差是正策を採用可能、(3)格差是正の基教育、社会保障、雇用の分野にあり とのことです。(1)については著者も内閣府昨年1月見解(事実上の大竹文雄さんの観点と同じかな?)に基的に理解をしめした上で、高齢者の貧困者増、フリーターやニートの増加による若年者の貧困者増を警戒し、なおかつ相続税、所得税による富裕層の優遇からくる格差の進展を著者

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  • Economics Lovers Live:鈴木正俊 『経済データの読み方』新版

    うお! まさかこの第二版がでるとは。名著『経済予測』や『昭和恐慌史に学ぶ』で著名な鈴木氏が書かれたこれまた類書にないまっとうなコメントを付した経済データの読解。世評高い第1版から10数年を経て新版がでた意義はきわめて大きい。最近の門倉さんの『統計数字を疑う』とともにハンディなデータとして必備でしょう。まだ全部読んでないですが、基的な発想はリフレ的なのもグッド(というかリフレ的というのも実は日だけの現象で、デフレで不況が深刻なときは積極的なマクロ経済政策を採用するのが常識。それを日でわざわざリフレ派と称さないと商品としても啓蒙としてもなかなか流通しない不幸な環境が日で成立していることの意味を毎日のように僕は考えています)。格差社会論にかかわるデータ解釈は私とは違いますが、全体的に超おススメ。 経済データの読み方 新版 (岩波新書) 作者: 鈴木正俊出版社/メーカー: 岩波書店発売

  •  地味だけどおススメ経済本 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    年末の経済書・経営書ベストのお祭りからはたぶん無視されるだろうけれども(主義主張を超えて)これは外せない経済書をとりあえず書いておきたいと思います。専門性が高いのはご容赦ください。 まずはこれは外せません。 『デフレ下の賃金変動―名目賃金の下方硬直性と金融政策』 黒田祥子, 山勲 東京大学出版会 デフレ下の賃金変動―名目賃金の下方硬直性と金融政策 作者: 黒田祥子,山勲出版社/メーカー: 東京大学出版会発売日: 2006/09メディア: 単行 クリック: 5回この商品を含むブログ (2件) を見る ネット上ではほとんど評価をききませんが、これは必読の文献でしょう。 続いて野尻武敏氏の『転換期の政治経済倫理序説―経済社会と自然法』(ミネルヴァ書房 )。このの核心部分はトマス・アクィナスをめぐっての論述でしょう。多少時論的にもっていけば金利規制をめぐる論争の深層にもつながるところでしょ

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  • フリードマンは黒人の差別問題を人種差別されるからではなく努力が足りないからだ、といったのか?

    いってるわけない。 まず内橋克人『悪夢のサイクル』(文藝春秋社)より引用 <アメリカではケネディ政権の時代、黒人差別の問題が社会的関心を呼ぶようになりましたが、フリードマンはこうした政府による自由競争への介入にも反撥し、『資主義と自由』の中でも、「最大限の競争が自由に存在する諸領域では、特定の有色人とか宗教とかの集団に対する差別は最も少なくなる」と断言しています。 「黒人の差別問題は貧困問題である。彼らが収入の高い仕事につけず、不況になると真っ先に解雇されてしまうのは、十代のときに怠けて勉強しなかったため、企業が必要とする技能を身につけていないことが理由である」と主張しました。 つまり黒人の社会的地位が低いのは、人種差別だれるからではなく努力が足りないからだ、というわけです(91-2頁)>引用終わり。 まず最近老眼気味ゆえに見落としてたらスマソだが、『資主義と自由』の中には、「黒人の差

    フリードマンは黒人の差別問題を人種差別されるからではなく努力が足りないからだ、といったのか?
    udy
    udy 2006/11/27
    これ大事
  • Economics Lovers Live - わたしの前を通り過ぎていった経済学書2006年度ベスト10

    さて早いもので今年もあと40日あまりとなりました。そろそろいろんな分野で年間ベスト選出の時期になってもおります。以下ではとりあえず年間200冊ぐらい読んできた新刊経済書の中から昨年の11月末以降でたものの中から順位不同でとりあえずベスト10を作成してみました。私の専門分野というよりも一般的な関心から妥当かなと思われる中から選んでみました。皆さんはどうでしょうか。なおさすがに自著『経済政策を歴史に学ぶ』と『ベン・バーナンキ』を選ぶのは自粛しました。笑。今年は二冊出版したことになるのか。 1 安達誠司『脱デフレの歴史分析』(藤原書店) 近代から戦中までの日経済を「政策レジーム」から総合的にとらえたすばらしい業績。 2 中原伸之『日銀はだれのものか』(中央公論新社) 日銀行の政策決定の表裏を活写し、なぜ日で停滞が続いたかまで分析した稀有な書。 3 中島隆之『障害者の経済学』(東洋経済新報社

    Economics Lovers Live - わたしの前を通り過ぎていった経済学書2006年度ベスト10
  • Economics Lovers Live - 門倉貴史『ワーキングプア』

    読了。素朴な感想としてはなんでこんなに次々とがでるのかすごいことだと思う。ここで「ワーキングプア」とは働いていても生活保護水準から抜け出せない人たちのことである。書ではこの「ワーキングプア」が若年層の同一年齢層内の所得格差(非正社員増加などが理由)が拡大することを主因に、次第に日社会の不安定要因になることに警鐘を鳴らしている。 ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書) 作者: 門倉貴史出版社/メーカー: 宝島社発売日: 2006/11/09メディア: 新書購入: 2人 クリック: 67回この商品を含むブログ (94件) を見る ニート論や景気回復効果への判定などは僕とは少し異なる見解だがw、それでも書はこの特に若年層の雇用問題を考える際の参考になるだろう。ところでいまブランシャールが書いたヨーロッパの失業問題についてのペーパーを読んでいるのだが、低インフレ

  • 文化勲章と文化功労者 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ

    文化功労者に経済理論・経済学説史の根岸隆先生が選ばれました。おめでとうございます。根岸先生の近著『経済学史24の謎』は現代の経済理論で過去の経済学を評価するという手法の現時点での最高の成果を、わかりやすく解説していただいた名著だと思います。 文化勲章の方は篠原三代平氏でした。氏の最近作はえ〜っと……さっぱり何いってるか以下略

    文化勲章と文化功労者 - Economics Lovers Live 田中秀臣のブログ