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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (13)

  • 保守派は左翼的経済政策を好む - himaginary’s diary

    イェシバ大学のAriel Malkaとトロント大学のMichael InzlichtがNYT論説でそう書いている(H/T Economist's View、石町日記さんツイート)。 Our research, which we published along with Christopher J. Soto of Colby College and Yphtach Lelkes of the University of Amsterdam, was the largest cross-national test of how a conservative personality style actually relates to cultural and economic attitudes. Analyzing responses from over 70,000 people fro

    保守派は左翼的経済政策を好む - himaginary’s diary
  • ボールズ「格差は資源の無駄を生む」 - himaginary’s diary

    昨日紹介したサンタフェ・リポーター紙のサミュエル・ボールズに関する記事から、今度はEconomist's Viewが抜粋した部分を以下に訳してみる。 不平等は米国がナンバー1であるための対価に過ぎないのでは? 「それはほぼ確実に間違いです」とボールズはSFRに語る。「20年以上前は、大抵の経済学者は、不平等は進歩という車輪の潤滑油に過ぎないと考えていました。しかし今は、この件の実証研究を行なう人の間では、車輪に挟まった砂利と見なす考えが圧倒的多数派です。」・・・ボールズはその核心的理由を次のように述べる。「不平等は軋轢を生み、軋轢は資源の無駄使いを生むのです。」 つまり、非常に不平等な社会では、社会の上層にいる人々は、下層の人々を従わせ生産に従事させるために、多大な時間とエネルギーを使わねばならないのだ。 不平等は、ボールズが「守衛仕事」と呼ぶものを過剰に生み出す。そのことに関する2007

  • 2009-11-10 - himaginaryの日記 コメント:wankonyankoricky 2016/02/10 16:43 この種の議論では、ネオ・カルタリズム(=MMT)の一面だけが強調されてしまう。。。彼らの貨幣観がTax Drive Monetary View と呼ば

    昨日のエントリで紹介したように、WCIブログの11/6エントリのコメント欄では、RoweとNeo-Chartalistたちの議論が交わされた。 そこから見えてきたNeo-Chartalistの主張を一枚の図で表すならば、以下が相応しいだろう。 これは、「新しい日銀行─その機能と業務」の第9章「国庫金に関する業務」の図である。Neo-Chartalismの基的な主張は、貨幣の創出の質は上図に存しており、中央銀行の紙幣の発行や、国債の発行は、二次的な話に過ぎない、というものなのである。 その意味で、表券主義という訳語よりは、貨幣国定主義という訳語の方が、彼らの主張の核心を言い当てていると言えよう。 議論でNeo-Chartalist側の代表的論客となったスコット・フルワイラーは、紙幣について、次のように述べている*1。 CURRENCY IS RELATIVELY UNIMPORTANT

    2009-11-10 - himaginaryの日記 コメント:wankonyankoricky 2016/02/10 16:43 この種の議論では、ネオ・カルタリズム(=MMT)の一面だけが強調されてしまう。。。彼らの貨幣観がTax Drive Monetary View と呼ば
  • 行動経済学の陥穽 - himaginary’s diary

    ティム・ハーフォードが面白い話を紹介している。 行動経済学でよく出てくる実験に、「最後通牒(最終提案;ultimatum)」ゲームというのがある。このゲームでは、被験者Aが10ドルを渡され、別の被験者Bにいくら渡すか尋ねられる。もしBがその分け前を受け取れば良し、そうでなければ両者とも何も貰えない、というゲームである。もし両者が合理的経済人ならば、AはBに1セント渡し、Bはそれを(ゼロよりましなので)受け取る。しかし、実際の実験ではそうはならない。 また、その派生としてJack Knetsch、ダニエル・カーネマン、リチャード・セイラーが導入した「独裁者(dictator)」ゲームでは、Aが決めた分け前をBは拒否できない。その場合でも、多くの場合、Aは2〜3ドルをBに渡す。 もう一つの派生ゲームである「ギフト交換(gift exchange)」では、BがAに渡すことでスタートし、Aがお返し

    行動経済学の陥穽 - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/11/03
    "心理的要因が重要にしても、それは従来の行動経済学者や実験経済学者が考えているよりも非常に微妙で複雑なものだ"
  • 日本経済は39-43歳の人口層で決まる - himaginary’s diary

    "The Great Bust Ahead"というの宣伝ページに以下のような図が掲げられている(ワシントンブログ経由)。 図に付けられている説明文を訳すと次のようになる。 日の1990-2003年の深刻な経済不況は、同様*1の人口との関係によって生じたのか? データはそうであることを示している。チャートは日政府の統計に基づいている。この図では、インフレ調整済み日経平均と、41歳を中心とする5歳区切りの人口層を描いている。日の労働省(ママ)によると、大企業では労働者が50歳に達するまで賃金が上昇するが、小企業ではそれが40歳である。そして米国と同様、労働者の圧倒的多数は小企業に勤務しているので、日の労働者の支出が多い年齢は米国より数年はやく、おそらく41歳近辺だろう。米国の図と同様、インフレ調整済み日経平均(経済)は当該人口の低下に沿って動いている。2003-4年には当該人口は上昇

  • 名目GDPと失業率 - himaginary’s diary

    ラスカルさんのこのエントリを大変興味深く読んだ。そこでは、デフレの判断においてGDPデフレータと国内需要デフレータのどちらが適切か、について論じられている。ラスカルさんによれば、国内需要デフレータの方が、GDPデフレータよりも、GDPギャップないしその表れとしての完全失業率との連動性が高いのではないか、とのことである。 ただ、個人的には、この問題は別の観点――具体的には、デフレータではなくGDPそのもの――から整理することが可能なのではないか、そしてその方がひょっとして分かりやすいのではないか、という感想を抱いた。そう考えた主な理由は、現在の日の状況下では、各種物価指数よりも名目GDPの方がデフレの指標として適切なのではないか、と最近個人的に考え始めたことにある(…その点についてサムナーの影響を受けたことは認める)。 下図は、試しに2001年以降の四半期ベースの名目GDP、GDPデフレー

    名目GDPと失業率 - himaginary’s diary
  • 景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary

    康志氏が政府債務の対GDP比の長期グラフをもとに、近年の景気対策を戦争になぞらえるエントリを書いた(池田信夫氏も引用している)。 そこではデータソースも言及されているので、取りあえずインターネットで入手できるものを小生も掻き集め、同様のグラフを描いてみた(データの詳細は後述参照)。 これを見ると、現在の債務残高比率は、第二次世界大戦末期の200%近い水準に近づいている。岩氏は、このことから、第一次石油危機以降の景気対策を戦争に喩えた。 しかし、ここで注意すべきは、債務残高そのものではなく、その国民所得に対する比率を見ている点である。比率である以上、分子の債務残高だけでなく、分母の国民所得の動向も、当然その数値を大きく左右する。 そこで、内訳を見るため、同比率の各年の変化(対数変化率、%)を、分母の国民所得の変化と、分子の債務残高の変化に分解してみた。 (参考のため、債務残高比率も水色

    景気対策と戦争との違い - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/08/15
    "債務残高そのものの90年代以降の伸び率は、実は歴史的にみてそれほど高い水準にあるわけではない""増やした要因は、むしろ、名目GDP伸び率が零コンマの値にまで落ち込んでしまったことにある"
  • 世帯所得の低下が意味するもの - himaginary’s diary

    ちきりん氏の7/30エントリが多くのはてブを集めている。そのエントリでちきりん氏は、厚生労働省の国民生活基礎調査を元に、日の各年齢層の世帯所得が1994年から2007年の13年間に低下していることを指摘している。ちきりん氏はまた、中でも50歳代の所得の低下が大きいことを取り上げて、この傾向を外挿すると、現在の30〜40歳代の人たちの所得は将来かなり下がっていくことになる、という悲観的な見通しを示している。 はてブの多くは指摘内容に賛同しているが、ちきりん氏の統計の扱い方に批判的なコメントも見られる。そこで、ちきりん氏の分析をもう少し深堀りしてみて、何か新たな考察が得られるかどうか見てみよう。 はてブの統計的な面の指摘で多かったのが、名目値ではなく実質値ではどうなるか見てみたい、という点である。そこで、国民所得統計の国内家計最終消費支出デフレータを用いて、2007年のデータを1994年ベー

    世帯所得の低下が意味するもの - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/08/02
    面白い分析。
  • サムナー「日銀は金融経済学を理解していないか、-1%のデフレを政策目標に置いているかのどちらかだ」 - himaginary’s diary

    20日のエントリでWCIブログコメント欄での小生とサムナーのやり取りについて書いたが、実はその後もやり取りを続けていた。どうも彼のケインズならびにクルーグマンの理解に納得できなかったので、小生がコメントを続けたのに対し、サムナーも根気良く応答してくれたので、そのピンポンが今に至るまで続いているという次第。 (当該エントリをポストしたNick Roweや管理者のStephen Gordonにとっては迷惑な話だと思うが…。サムナーのブログにも戦線を広げたこともあり、そろそろ終息させたいとは思っているのだが。) 残念ながらケインズ/クルーグマンに関する理解の差は今のところ埋まっていないが、その過程で日銀の政策に関するやり取りがあったので、参考までに紹介しておく。 サムナー、 June 27, 2009 at 04:30 PM *1 日は平均して-1%のデフレだった。我々は平均して2%のインフレ

    サムナー「日銀は金融経済学を理解していないか、-1%のデフレを政策目標に置いているかのどちらかだ」 - himaginary’s diary
  • カバレロの金融改革案 - himaginary’s diary

    一昨日はFTエコノミストフォーラムサイトにおけるガイトナー・プランへのカバレロを初めとする経済学者の見解を紹介したが、今日は同じサイトに書かれたカバレロの金融改革案を紹介する。 ここでカバレロは、またもや一般的な見解に挑戦する。現在世間でよく言われるのは、レバレッジの掛け過ぎが今回の事態を招いたのだから、金融機関に対し自己資をもっと積むように規制を強化せよ、という意見である。それに対しカバレロは、その必要はない、それは資源の無駄だ、と異論を唱える。というのは、金融機関の役割というのはあくまでもミクロ経済における資源の再配分であり、それには自己資は実はそれほど必要ない。自己資が必要になるのはマクロ経済的な大きな衝撃に対応する場合であるが、それに対応するのは民間ではなく政府の役割である、というのがカバレロの主張である。 では、政府はどのようにしてマクロ経済的な衝撃から民間の金融機関を守る

    カバレロの金融改革案 - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/05/02
    "現在結果的に政府が事後的な保険者として振舞っているのだから、それを予め制度化してしまえば良いではないか"
  • クルーグマンへの公開書簡 - himaginary’s diary

    スコット・サムナーというベントレー大学経済学部教授がブログ上で出したクルーグマンへの公開書簡が話題になっている。内容は、なぜリフレ政策を支持しないのか、というもの。タイラー・コーエンが絶賛しているほか、Econlogのアーノルド・クリングも紹介している。 サムナーはリフレ政策(ただしリフレという言葉自体は使っていない)を推し進めるべき理由として、以下の6つの点を挙げている。 歴史的経験 ルーズベルトの時代に金位制を離れることによりデフレをインフレに転じた実例がある。 改革が容易 量的金融緩和の前に、まず準備預金への付利をやめるべき。それは簡単にできる。あるいは一歩進めて、超過準備預金へのペナルティ金利を課しても良いのではないか*1。 量的金融緩和 皆が思っているほど手段が限られているわけではない。歴史上の有名な流動性の罠の2つの例、すなわち1930年代の米国と最近の日においては、前者は

    クルーグマンへの公開書簡 - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/03/04
    "バーナンキ等は日銀の人々とはまったく違うという評判を得ているので、設定した目標の信頼を得ることができるだろう。"信頼されていない日銀を抱えたぼくらはどうしたらいいのでせうか…
  • 純輸出増大の要因は何だったのか? - himaginary’s diary

    文藝春秋の2009年3月号で野口悠紀雄氏が以下のように書いている。 そもそも、90年代まで日の実質GDPに純輸出が占める割合はおおよそ1%程度だった。それが2007年には5%にまで膨らんでいる。日経済がこれほど外需依存になったのは、2002年以降のことである。 この輸出依存を加速したのが、2003年から2004年にかけて、財務省が行なった為替介入である。 ・・・ しかし、財務省が大規模な為替介入を行なったために、当然起きるはずの円高が起きず、円安バブルは膨らみ続けた。それがアメリカ住宅バブルに連動し、今回の世界金融危機に至ったのである。 ・・・ こうして見てくると、日はバブルの共犯者どころか、主犯の一人ではないか、とすら思えてくる。 ここでもまた経済自虐史観が繰り返されている。 また、財務省の大規模な為替介入が円安をもたらすどころか円高を緩和するのに精一杯だったこと、そのため輸出促

    純輸出増大の要因は何だったのか? - himaginary’s diary
    udy
    udy 2009/02/12
    良エントリ
  • 預金金利引き上げと銀行の行動 - himaginary’s diary

    米金融問題に気を取られている隙に、日のブログ界隈では、民主党の枝野議員の発言が思ったより大きな波紋を広げていることを稲葉氏のブログエントリで知った(なお、稲葉氏には弊ブログを氏のはてなアンテナに加えていただいた。ありがたやありがたや)。枝野氏の発言とは、「朝まで生テレビ」におけるもので、貸出金利を抑えたまま預金金利を上げるべき、という主旨とのこと。 どうやらmojimoji氏が枝野議員の擁護に動いたことで話が盛り上がっているようだ。そのエントリを読んで、脊髄反射で以下のブコメを付けた。 預貸金利差で稼げなくなった銀行は、預貯金ビジネスから手を引き、より収益の高いビジネスに傾斜していくでしょう。…あれ?それって今金融危機で苦しんでいるどこかの国で既に起きたことのような…。 http://b.hatena.ne.jp/entry/http://d.hatena.ne.jp/mojimoji/

    預金金利引き上げと銀行の行動 - himaginary’s diary
    udy
    udy 2008/10/05
    id:mojimoji氏は枝野議員が「行政指導」に留めている点をもって、「よい影響はないけど悪い影響もない」と主張していた気がしたので反論としては微妙かと。ただ、銀行のオプションとしてありうる話だし、良エントリ。
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