日進月歩の家電の進歩で、家事は驚くほど楽になって…いないのはなぜだ! 気が付かぬうちに“メタボ化”した家事は時に苦役だ。家事は本来生きること。私たちの手に、家事を取り戻そう。AERA 2017年2月13日号では、「家事からの解放」を大特集。 家電の進化は女たちを重労働から解放し、共働きが増えて「女は家庭」ではなくなった──はずだったのに。毎日の生活につきまとう家事を、いつ誰がやるのかという大問題が、新たなストレスを生んでいる。 * * * 朝5時半。キッチンに立った会社員の女性(35)は、寝起きの頭が怒りに満ちていくのを感じた。昨夜、片づけたはずのシンクに使用済みのグラスと皿と箸が置かれていたのだ。 あいつか……。 晩酌する夫の姿が頭に浮かんだ。これぐらい洗ってくれよ。箸をシンクに直置きしないでって言ったのに。誰かが片づけてくれるなら私だってもっと楽しく料理ができるのに。考え