タグ

書評に関するukeyeのブックマーク (33)

  • 三輪健太朗『マンガと映画』 - logical cypher scape2

    マンガと映画についての美学的メディア比較論であり、これまでの議論・言説を丁寧に再検討しながら、「映画的」であるとはどういうことなのかを論じ、それが「近代」を前提しにした視覚文化であることを示していく。「映画的」っていうのが単に技法的な話ではなくて、近代の大衆文化とか時間概念とかにおける考え方のことなんだ、という話 メディアの特性とか技法とかを形式的に判断するのではなくて、それがどういう思想・システムのもとで動いているかを見て判断しないといけないよっていう話でもある。 また、サブタイトルに「コマと時間の理論」とあるように理論を書いたであるのだが、落下のモチーフをめぐるマンガ批評(作品論)として読めなくもないところが各所に差し挟まれているでもある。 ちなみに修士論文がもとになっているらしい。 このは、メディア比較の方法論から説き起こして、これまでの議論の検討も含め、丁寧な解説がなされて

    三輪健太朗『マンガと映画』 - logical cypher scape2
  • マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー

    お金0.0 / ビットコインが★なくなりました』第9話 2018年09月28日 あなたは1000万円盗まれたらどうしますか? 役者を目指す若者「出野達也」は、思いつきで仮想通貨取引を始めた。 家族に300万円を借金して、全額投資。 瞬く間に増えるお金、豪遊に次ぐ豪遊─...

    マンガ新聞 - 漫画の記事・無料連載・新刊情報・おすすめ漫画レビュー
    ukeye
    ukeye 2014/08/24
    モノガミーとポリアモリーは一生分かり合えない気がするわ…どちらもつらい。
  • ネットメディアで露出した「図書館で本を借りた」と公言してしまうナルシシズム - エキサイトニュース

    フロイトにはじまる精神分析は、幼児期の性欲をずいぶんと重視した。 幼児期に性欲の充足(とりわけ、親を性の対象とすること)が禁止されることによって、子どもはいわば「断念」あるいは「欠如」を体験する。 この欠如が、人間の欲望のもとになっている、という人間観である。 だから、精神分析に批判的な人は、いくらなんでも幼児期の性欲を大きく見積もりすぎなんじゃないか、と言う。僕自身も、ちょっとそう思っている側の人間だ。 フロイトが書いたもののなかでおもしろいのは、これでもってフロイトが人間の行動、とくに「文化的」な行動を説明しようとしたところだ。 もちろん、フロイトの当初の目的は、人間が精神を病む仕組を解き明かすことだった。 ところが、いろいろと臨床の経験を積み、また理論を構築していくうちに、病だけでなく、人が恋したり、出世しようとしたり、お金儲けしようとしたりするような、要は一般的な行動も、「禁止」「

    ネットメディアで露出した「図書館で本を借りた」と公言してしまうナルシシズム - エキサイトニュース
  • 【バイアス?】『9割の人間は行動経済学のカモである ―非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす』橋本之克 : マインドマップ的読書感想文

    9割の人間は行動経済学のカモである ―非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす 【の概要】◆今日ご紹介するのは、先日の「未読・気になる」の記事にて取り上げた1冊。 身の回りの現象や、良く知られたビジネスにおいて、「行動経済学」がどのような役割を果たしているかを解説してくれています。 アマゾンの内容紹介から一部引用。パズドラの大ヒットからイチローのメンタル、AKBの社会現象まで、行動経済学は「売る側に都合の良い『判断や行動』を起こさせる」儲ける(1割のカモる人間になる)ための学問だ。 我々の常識は全部、間違っていた。 人間はこんなにも損をしたがる動物だったのだ。 書の帯によると「読まない人は一生分の損をする」のだそうです!? Social Game Design 2011 / Official GDC 【ポイント】■1.サンクコストでやめられないソーシャルゲーム サンクコストに縛られ

    【バイアス?】『9割の人間は行動経済学のカモである ―非合理な心をつかみ、合理的に顧客を動かす』橋本之克 : マインドマップ的読書感想文
  • n11books.com

    Salah satu permainan yang menarik perhatian adalah Slot Presto!. Dengan tema sulap yang menawan, grafis yang memukau, dan berbagai fitur serta bonus, Presto! menjadi salah satu pilihan favorit bagi para pemain. Tema dan Desain Visual Pertama-tama, Slot Presto! menarik perhatian dengan tema sulapnya yang unik. Desain visualnya mencerminkan suasana pertunjukan sulap dengan latar belakang panggung da

    ukeye
    ukeye 2013/11/01
    絶対おもしろい気しかしない
  • 國分功一郎・古市憲寿『社会の抜け道』 - 紙屋研究所

    革命と改良 社会問題の解決、ということについて、古市と國分が語り合っている。一言で言って、國分が論じて古市が突っ込んでいる。だから國分のだといえる。このは社会問題の解決、ということがテーマで、オビにあるように、「あらゆる社会問題は『解決』しない。けれど、必ず“抜け道”はある」ということが主張の核になっている。 そして…なぜか書には随所にマルクスが登場する。そんなに必然性があるとは思えない箇所にいろいろマルクスが。マルクスが社会問題の解決として意識されているのだ。まあ、國分がドゥルーズがどうした、フーコーがこうした、と言っている哲学者なのだからその前提になっているマルクスが「チラッチラッ」と意識されて当然なんだけど。 ということは、そう、これは「革命と改良」をめぐるだといえる。 「革命と改良」はマルクス主義では古くからあるテーマだ。 改良を積み重ねて社会を改革するのか、それとも革命

    國分功一郎・古市憲寿『社会の抜け道』 - 紙屋研究所
    ukeye
    ukeye 2013/10/29
    あとで読む
  • 『日本の「ゲイ」とエイズ』書評 愛こそが、最大のリスク?!|好書好日

    の「ゲイ」とエイズ コミュニティ・国家・アイデンティティ 著者:新ケ江 章友 出版社:青弓社 ジャンル:社会・時事・政治・行政 日の「ゲイ」とエイズ―コミュニティ・国家・アイデンティティ [著]新ケ江章友 1981年、朝日新聞に「ホモ愛好者に凶報」という記事が載る。エイズに関する日初報道だった。評者は当時14歳。以来、恐怖と思春期の好奇心に駆られ、記事を読み漁(あさ)り、気がついたら日の男性同性愛者たちに向けられていた偏見や彼らの実像を伝える記事や書籍を読んでいた。これまでフィクションでしか知らなかった日の同性愛者について、現実の隣人として想像できるようになれた。エイズ流行がきっかけだったのだと、書を読んではじめて気づいた。 書はエイズをめぐる言説の変遷と、国家がとった予防対策、感染リスクの認知促進などの政策に、当事者である男性同性愛者たちが、どう関わったのかをこまかく検証

    『日本の「ゲイ」とエイズ』書評 愛こそが、最大のリスク?!|好書好日
  • 税の発生過程の一つが分かる『贈与の歴史学』

    権力基盤が弱かったせいかぱっとしない室町幕府のせいで、今まで室町時代好きの歴史マニアの気持ちがよく理解できなかったのだが、『贈与の歴史学 儀礼と経済のあいだ』を拝読して、その面白さが少し分かるようになった気がする。 書では贈与と言う一見素朴な行為の発展と限界が紹介されているのだが、特にそれが高度に形式化した室町時代に重点が当てられている。贈与と言うと、経済システムの中では狭い人的ネットワークの中で行われる補完的な何かに思うかも知れない。現代社会ではそうかも知れないが、中世社会まではそうでは無かったらしい。なぜならば贈与と税金の境界が曖昧だったからだ。 日においては、米を収める租や繊維製品や貨幣を収める調と言う税金は、神にたいする贈り物(初穂)が古代社会において転化したものだそうだ。これらの多くは「官物」と言う地代に統合され税に発展する*1が、中世社会においても初穂は「上分」として残るこ

    税の発生過程の一つが分かる『贈与の歴史学』
  • そうだったのか 『生理用品の社会史 : タブーから一大ビジネスへ』 - HONZ

    読んでよかった、というがある。いろいろな場合があるけれど、そのうちのひとつは、その一冊を読んだら、この分野では、もうを読む必要がないだろう、と思わせてくれるである。『暗号』はたいがい好きであったけれど、サイモン・シンの『暗号解読』を読んで、もうそれ以上は読む必要がなくなった。『野口英世』は何冊読んだかわからないが、イザベル・プレセットによる『野口英世』を読んでからは、もうやめにした。 生理-医学的には月経である-についてのはこれまで読んだことはなかった。しかし、こののおかげで、生理用品についてのは、一生読むことはないだろう。そもそも、男がそんなもんを読むな、と言われそうな気もするが、この、前書きにちゃんと『日の生理用品が歩んできた道のりについて、女性はもちろん、男性にも知っていただけたら幸いである。』と書いてあるし、まけといてちょうだいね。 月経は、かつて、『血の穢れ』

    そうだったのか 『生理用品の社会史 : タブーから一大ビジネスへ』 - HONZ
  • ロバート・ローゼンブラム『近代絵画と北方ロマン主義の伝統』 - logical cypher scape2

    ドイツロマン主義の画家カスパー・ダイーフィト・フリードリヒから、抽象表現主義の画家マーク・ロスコまでを、「北方ロマン主義」という系譜の中で位置づけようという。 崇高の話とか読んでいると、時々言及されるなので、まあ読んでみるかと。 北方ロマン主義における「北方」というのはまあ大体ドイツのことで、フランスないしパリを中心に語られてきた19・20世紀美術史を、パリを回避して組立直すというもの。 フランスの印象派に対する、ドイツの表現主義みたいな対比とパラレルなのかなあとも思ったけど、美術史詳しくないのでよく分からず 北方ロマン主義の伝統 | 現代美術用語辞典ver.2.0を見ると、「ローゼンブラムの議論はそれ自体として十分に説得的なものであるとは言いがたいが、19世紀から20世紀にかけての単線的なモダニズムに対するオルタナティヴな見方を打ち出したという点で稀有なものである」とあり、また序文の

    ロバート・ローゼンブラム『近代絵画と北方ロマン主義の伝統』 - logical cypher scape2
  • n11books.com

    This domain may be for sale!

  • 他者を異物とみなす諸問題を描いた小説『ジェノサイド』に対し、日本の虐殺行為も描かれているから反日小説だと評する謎 - 法華狼の日記

    『ジェノサイド』という小説は、新生物との衝突をとおして、人類という生物種の能が虐殺の原因なのかと問いかける。 『ジェノサイド』高野和明著 - 法華狼の日記 そして、そう問いかけた結果として、一部から「反日」小説と呼ばれている。インターネットで検索すれば、2ちゃんねるスレッド等で反発している意見が引っかかる。 5ちゃんねる error 3001 現時点で最も高評価されているAmazonレビューも、南京事件を懐疑する内容だ。 面白かったけど。。。 4、南京大虐殺など日が行なった不透明な部分の多いジェノサイド(大虐殺)ばかりを例に出す。 日のジェノサイドを出すのであれば日人が被害にあったジェノサイド(通州事件など)も例に 出して初めて対等ではないか? 特に南京の下りでは「性的虐待をした後、性器に銃剣を日人は突き刺した」と断言しています。 人類史の虐殺をふりかえるにあたって、関東大震災に

    他者を異物とみなす諸問題を描いた小説『ジェノサイド』に対し、日本の虐殺行為も描かれているから反日小説だと評する謎 - 法華狼の日記
    ukeye
    ukeye 2013/09/11
  • 現代アートは感じるものか? - mmpoloの日記

    高階秀爾『ニッポン現代アート』(講談社)の書評で、原田マハが「現代アートとは、わかるものではなく、感じるものだ」と言っている(朝日新聞、2013年6月23日)。そうだろうか。原田は書く。 少し前に、現代アートの美術館を女性雑誌の編集者とともに訪れた。その人は、「恥ずかしい限りですが、私、現代アートというのがよくわからなくて……」と正直に打ち明けた。私は答えた、「わからなくて当然ですよ、私だってわからないんですから」と。 私も、かつて現代アートを「わかろう」と努めた時期がある。次々に登場する最先端の表現を、ある種の類型や流派に当てはめて、「多分、こういうことだろう」と結論してみたりもした。しかし、ようやく「わかった」のは、現代アートとは、わかるものではなく、感じるものだということだった。 編集者の言葉を「正直に打ち明けた」と引くのは変だろう。それはさておき、現代アートが分からないということに

    現代アートは感じるものか? - mmpoloの日記
  •  「Risk Intelligence」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    Risk Intelligence: How to Live with Uncertainty (English Edition) 作者: Dylan Evans出版社/メーカー: Free Press発売日: 2012/04/17メディア: Kindle版この商品を含むブログ (21件) を見る 書はディラン・エヴァンズによるヒトのリスク知性にかかるだ.エヴァンズは進化心理学のをいくつか書いていることで有名だが,実際には多彩な研究歴をもっている.若い頃一旦ラカニアン精神分析医になったが,その精神分析の方法論自体に疑問を持ち分析医をやめ,哲学のコースをとりながら進化心理学を勉強し,その後進化ロボティクス,温暖化と格差問題に対するユートピア的な解決,意思決定理論,リスクマネジメントなどのリサーチャーになっている.現在はリスク知性のリサーチとそれをビジネス界に売り込むビジネスを行っており

     「Risk Intelligence」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  •  「ヒトはなぜ協力するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

    ヒトはなぜ協力するのか 作者: マイケルトマセロ,Michael Tomasello,橋彌和秀出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2013/06/30メディア: 単行この商品を含むブログ (10件) を見る 書は発達心理学者マイケル・トマセロによるヒトの協力についてのである.これは元々スタンフォード大学で2008年10月に行われたタナー講義(Tanner Lectures on Human Value*1 )におけるトマセロの2回の講演「Origins of Human Cooperation」とそのディスカッションをまとめたもので,小振りだが,趣旨が明快なになっている. トマセロといえば,発達心理,比較心理の視点からリサーチを行い,言語獲得において,チョムスキーによる生得的な生成文法,言語構造を認めずに激しくがんばっていることで有名であり,文法を含む言語能力の生得性について全く

     「ヒトはなぜ協力するのか」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
  • 給料の決まり方から戦略を考える―『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』 木暮 太一 | 考えるための書評集

    タイトルが泣ける。共鳴するうなり声だね。 でも社会変革をめざしたではなくて、個人が市場で儲かる仕事力を鍛えるための方策を示唆したである。社会思想でない点が、マルクスを解説した前半と個人の勝ち抜け戦略を教えた内容のブッキングに違和感を感じるかな。 前半の給料の決まり方を知る章は重要だな。給料はみんなが信じているように「がんばり」や「成果」で決まるわけではない。労働力の再生産の必要経費で決まるという。 この認識は大事ですね。給料はあしたもおなじように働くための生活の必要経費によって決められると。がんばっても、成果を出しても変わらないのだ。 途上国の給料が安いのはあしたも働くための生活費が安いからだ。同じ商品をつくっていても給料は十分の一とか安いのである。がんばりや成果で給料が決められているわけではない。 商品も「おいしい/まずい」や「軽くて持ち運びに便利」だとか、「壊れやすい」だとかで決め

  • 評判は?1分ねころぶ即効高血圧下げる「福辻式DVD」 | Gニャース

    アスカ鍼灸治療院の院長、福辻鋭記氏による、1分寝転ぶだけで高血圧を下げるという方法の効果が気になりますね。 Amazonレビューで口コミを調べると、効果には個人差があるようです。なお、Amazonでは再入荷見込みが立っていないようです。 2012年から発売開始の商品で、販売元は株式会社吉祥寺ネット一番。昔から福辻式DVDシリーズをはじめ多数の商品をプロデュースしている会社です。 購入を検討されているなら、こちらの公式サイトをすみずみまでチェックしたほうがいいですね。(*ネタバレはありません) もし、あなたが1分ねころぶ即効高血圧下げる「福辻式DVD」に関して有益な情報をお持ちでしたら、下記コメント欄にてお知らせください。

    評判は?1分ねころぶ即効高血圧下げる「福辻式DVD」 | Gニャース
  • ララビアータ:佐藤俊樹氏の『社会学の方法』 - livedoor Blog(ブログ)

    佐藤氏の新刊(ミネルヴァ書房)を読んだ。以下、その読後感想を記すことにする。 書の特徴は、単に諸社会学理論の概説とか、歴史というものにとどまらず、それらを生きた分析技法として使用する現場の勘所のようなものを教えてくれるところだろう。社会学に限ったことではないが、学問的知識は、単にまとまった完成された知の体系として学ばれるだけでは十分ではない。むしろ、自分で使って自分なりの分析道具として自由に活用できるようにならなければならないのである。その点が、とかくアマチュアの学者が苦手とするところだ。独学で理論を学ぶ人は、それを完成された形で受け取りがちである。そこで、どこが肝心の所か瑣末な所かメリハリがつかめず、金科玉条のものと奉ったり、情況に応じた柔軟性がなかったりしがちだ。職人の技のように、力量ある親方の傍で見よう見まねで覚えたり、個々人によって異なる弱点や個性に応じた手ほどきを受けたりとい

  • 「男性性」が気持ち悪くてしょうがない - reponの忘備録

    放浪息子 コミック 1-13巻 セット (BEAM COMIX) 作者:志村 貴子エンターブレインAmazon 「放浪息子」を10巻くらいまで読んだのだが、作品に出てくる「男」が、「男性性」を代表しているとしたら、これほど醜悪で救いようのない存在もないと思った。 「男性」に対して嫌悪を覚える人が、こういうふうな「男性」を嫌っているとしたら、自分もまたそう思うし、気持ちが悪くてしょうがない。 破滅的で暴力的で、柔らかで壊れやすいものをいとも簡単に壊す。 壊れるべきは、てめぇの頭の中身だろう。 脳みそかち割ってやろうかクソ野郎が、と思う。 高校生のとき、半年ほど体育会系の部活に入った。 よくある体育会系の部活で、僕にとっては最悪だった。 同世代に馴染めなかったというのもあるが、そもそも、OBがわがもの顔で来てシゴキ、神のような態度をとっていた。 お前の奴隷になったつもりはない。 夏休み中の合宿

    「男性性」が気持ち悪くてしょうがない - reponの忘備録
  • スラヴォイ・ジジェク『ラカンはこう読め!』――精神分析学的社会批評への入門 - A Mental Hell’s Angel

    書は哲学者であるスラヴォイ・ジジェクによるジャック・ラカンへの入門書である。ラカンは戦後フランスの最も偉大な精神分析家であり、いわゆる現代思想に多大な影響を与えた思想家である。ラカンは「フロイトに帰れ」というスローガンのもと自我心理学を批判し、フロイトの可能性の中心を読もうとした。 精神分析においては分析家と患者(分析主体)の間におけるパロール(発話)によって治療が行われる。ということはつまり、言語の問題が浮上してくる。そこでジャック・ラカンはソシュールらの構造主義言語学を精神分析に導入した。言葉を使って治療するからには、何らかの言語観に依拠する必要があるからだ。 ラカンの主要概念に「象徴界・想像界・現実界」という三幅対がある。人間存在の現実はこの三界のトポロジカルな絡み合いとして捉えられる。チェスの例を出してジジェクは述べている。チェスをする際に従うべきルールが象徴界であり、駒ごとに特