成人になっても長年外に出られず、家にひきこもっている女性たちがいる。多くが「どう生きていいか分からない」「一歩外に出る勇気がない」と悩み、人生に希望を見いだせない人たちだが、「家事手伝い」などと見なされ、社会問題として十分に認識されていないのが現状だ。彼女たちがひきこもった背景には何があるのか。社会で生きていくためにどのような支援が必要なのか。「ひきこもる女性たち」の実態や支援する人たちの姿を追って考えた。(片山由紀) 【動画】南西沖地震から25年 奥尻島で灯籠流し追悼 札幌市内に住むりょうこさん(46)=仮名=は20年間、ほとんど家を出ない生活を続けている。ひきこもりのきっかけは高校卒業後に就職した職場でのいじめだった。りょうこさんが書類作成でミスをすると、上司はりょうこさんにだけ、初めから書き直すよう命じた。同僚から「あなたは会社のお金を横領しそう」と言われたり、通常幹部社員がやる仕事