スティーブ・ジョブズ、ビル・ゲイツ......。「発達障害」という言葉がメディアを賑わせる昨今、彼らのような名だたるIT企業の創始者や、かのエジソンやアインシュタインといった偉人や天才も発達障害だった、という言説を目にする機会も多いのではないでしょうか。 しかし、本書『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』著者の借金玉(しゃっきんだま)さんは、自らの半生を振り返り、以下のように述べています。 「僕を失敗に導いたのは、まさしくそのような発達障害者たちの神話でした」(本書より) 実は借金玉さんも、大学生の時に発達障害「ADHD(注意欠陥多動性障害)」の診断を受けたものの、発達障害の自分には常人にはない特別な才能があるかもしれない、という根拠のない自己認識のまま、発達障害の対策を取ることもなく、適性のない業界に就職し、その後に起業するも失敗。 「僕はジョブズではない。エジソンでもな