アメリカ大統領選挙の共和党候補者指名レースは、ミット・ロムニー前マサチューセッツ州知事が本命視されていたにもかかわらず、リック・サントラム元上院議員が急追し、混戦模様となっています。 サントラム氏は予備選開始前の下馬評では、支持率も低く選挙資金も豊富でなかったことから、決して有力候補とは見られていませんでしたが、初戦となった1月のアイオワ州党員集会でトップをとった後、2月前半の各州予備選で好成績を収め、ロムニー氏を脅かす存在となりました。 穏健派のロムニー氏は、ビジネスマンや企業経営者など共和党の伝統的な支持層に基盤があるのに対して、サントラム氏の支持基盤は圧倒的にキリスト教福音派と呼ばれる宗教保守的な人々です。 「福音派」はアメリカのプロテスタントのグループを示す言葉で、誕生したのは1930~40年代です。20世紀のはじめから1920年代にかけて、アメリカのプロテスタントでは聖書の解釈