発売は2006年4月。 この特集自体は本当にひどいものだが、議論の雛形を示す資料として、以下のインタビュー(というか対談)を大まかに見ておく。*1 ニートは労働問題ではない ――「自分探し病」という罠 小田晋×三浦雅士 このやり取りでは、『ニート ひきこもり/PTSD/ストーカー (心の病の現在)』(新書館)に掲載された小田氏の論考 「ニート ひきこもり」 が土台として参照されている。 *1:p.60〜88。 以下、強調はすべて引用者。 小田: ぼくは現代の日本の精神病理のひとつの特徴は「水増し正常化」にあると考える。 精神病理の核心が薄らいでいって、たしかにここの症例も薄らいでいっている。 (略) 三浦: 「水増し正常化」というのは衝撃的な言葉ですね。 異常と正常の境界が曖昧になって、異常がどんどん正常と見なされてゆくということですね。 ご本人は「正常」らしいが、基準はわからない。 小田