「なんで、柚木さんは、わたっ、私に友達の作り方を教えてくれるの?」 それは素朴な疑問だった。なぜ椛のことを気にかけてくれるのか。 そんな椛の疑問とは裏腹に、柚木の回答はというと、至極単純なものだった。 「何言ってるのよ、友達だからに決まってるでしょ」 友達の作り方がわからないまま、早十六年がたった少女が、屋上で出会った柚木と友だちの作り方を実践していくお話し。これは素敵。平凡かも知れないけれど、人との出会いって、大きな変化をもたらすことがあるんですよね。ちょっとずつ実践して友達を作っていき、その友達と共に、別の友だちを助けていく展開がとても良かった。こういうお話し大好き。→ 感想