入社時に“ピラミッド”が出来上がっていて学歴で出世の序列が生涯保たれる、言われたことだけするロボットになることを期待され、カイゼン意識を持つ社員はむしろ危険人物扱い――東海旅客鉄道(JR東海)は、そんな旧共産圏の国営企業みたいな会社だという。「一応、労働時間的にはホワイトですが、新幹線に飛び込み自殺した社員もいるほどで、精神的に追い込まれる人も目立ちます。正しい姿を伝えて、向いていない人には、違う道を歩んでもらいたいんです」。1990年代後半に高専卒で同社に新卒入社して以来、14年にわたって勤務し、数年前に転職した元社員が、そんな思いから現場の実情を率直に語った。(JR各社の福利厚生比較一覧PDFつき) Digest 現場監督職は「外れクジ」 他組合の人を御用組合側に鞍替えさせる 学歴による強固なピラミッド ピークに合わせた人員配置で、ほぼ残業なしの工場と車両所 「はい、わかりました」だけ