2008年 11月 7日 (金曜日) 第34回:CDで趣味性が弱まり、PCの向上でパッケージメディアの危機が現実化した デジタル化がすすみ、操作の簡便さや本体の小ささがもてはやされた風潮のあった軽薄短小文化の1980年代に、CD(Compact Disc)は生まれました。 CDはLPに比べ小さく、便利になったという大きな利点もありましたが、反面失われたものもありました。それは存在感が希薄になったこと、特にグラフィック面が弱くなったことです。ジャケットに描かれた絵や写真を鑑賞するには、CDのパッケージは小さすぎるように私には感じられます。ライナーノーツなども、掲載できる面積が小さくなったため、文字が小さくなり、容量が減るわけです。つまりCDは、耳だけでなく「眼でも楽しむ」という部分では、それまでのLPに対して大きなデメリットを背負って生まれてきたと言えるでしょう。 CDを再生するハードウェア