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ブックマーク / datyz.blog.ss-blog.jp (10)

  • 安保法案反対運動とは何であったか――二つの「護憲」思想をめぐる問題: 長春だより

    9月19日未明、日国の暴力装置が国外に殺し合いに行くことを「合法」化する安保法案が成立した。今夏以来日の各地で繰り広げられた法案に反対する運動は、国会前を中心に、1960年の安保闘争以来の高揚を示したとさえ言われる。この安保法案反対運動とは何であったか。この運動の質はどのように捉えることができるだろうか。 この運動をとりあえず「護憲」運動と呼ぶことは、多くの人の同意するところだろう。ただしこの「護憲」という言葉は、日の近現代史および政治思想の上で、大きく二つの異なる内容を含んでいることに注意せねばならない。 第一の内容は、日国憲法のうち特に9条を守れ、という思想および運動である。1950年代以来、日の支配層の改憲策動は憲法9条の改定を最優先とするものであったから、これに対抗する護憲運動が主として9条を守ることを掲げたのは当然だろう。この意味での護憲運動はもっぱら平和運動として展

    安保法案反対運動とは何であったか――二つの「護憲」思想をめぐる問題: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/09/28
    SEALDsらの「護憲」は「格好だけ護憲」だ、とでも言えば良いのだろうか。
  • 韓国人研究者・鄭玹汀さんに対する人権侵害問題――バッシングに加担する社会運動家・研究者・ジャーナリストたち: 長春だより

    6月18日、韓国人研究者の鄭玹汀さん(在日コリアンではありません)はご自身のfacebook上に、SEALDs(シールズ―自由と民主主義のための学生緊急行動)の声明文について問題を提起する批評文を載せました。その内容は、日戦争責任問題や歴史認識問題についてSEALDsの声明文の姿勢を問い、そこに垣間見られる若い世代のナショナリズムについて警鐘を鳴らしたものです。それは日の社会運動に対し、外国人の視点からその問題点を客観的に指摘した、きわめて妥当な内容の批評でした。しかし、鄭さんがこの批評文をfacebook上に載せた直後から、多数のSEALDs支持者による一方的で猛烈なバッシングがツイッター等を通じて始まりました。それは鄭さんの文章に対する単なる批判ではなく、誹謗中傷・罵倒の限りをきわめ、彼女の全人格を根的に否定するものでした。果ては名誉毀損や脅迫とおぼしき行為にまで至り、日に住

    韓国人研究者・鄭玹汀さんに対する人権侵害問題――バッシングに加担する社会運動家・研究者・ジャーナリストたち: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/08/20
    間抜けなのは、鄭さんの問題提起を受け止められないSEALDsとその支持者の方だ。
  • 三菱マテリアルとアジア人強制連行――中国人被害者との「和解」の陰に隠れた、朝鮮半島出身者に対する補償問題: 長春だより

    三菱マテリアルとアジア人強制連行――中国人被害者との「和解」の陰に隠れた、朝鮮半島出身者に対する補償問題 [東アジア・近代史] 報道によれば、第二次大戦中に日が実施した中国人の強制連行をめぐって、責任企業の三菱マテリアル(旧三菱鉱業)と中国側被害者の交渉団が包括和解に合意する方針を固めたという。 (中国人強制連行和解へ 三菱マテリアル、3700人に謝罪金『中日新聞』7/24 ) 和解合意案の主な内容は、(1) 三菱側は第二次大戦中、日政府の閣議決定に基づき日に強制連行された中国人労働者約3万9千人のうち3765人を三菱マテリアルの前身企業とその下請け会社の事業所に受け入れ、労働を強いたことで「人権が侵害された歴史的事実」を認める、(2) 三菱側は痛切な反省と深甚なる謝罪の意を表明する、(3) 三菱側は基金に資金を拠出し、対象者計3765人に対し一人当たり10万元(約200万円)を支払

    三菱マテリアルとアジア人強制連行――中国人被害者との「和解」の陰に隠れた、朝鮮半島出身者に対する補償問題: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/07/29
    朝鮮半島を「例外」扱いする三菱と岡本は、要するに植民地支配や国家総動員法による弾圧をそのまま肯定しているも同然であろう。
  • 『朝日』の慰安婦関連記事について: 長春だより

    『朝日新聞』の過去の慰安婦報道について検証する「第三者委員会」の報告書が出されたのは今月22日。その翌日、「記事を訂正、おわびしご説明します」という記事が出た。それを受けてか、『朝日』は「慰安婦問題を多角的に考えていくため、国内外の識者に様々な視点で語っていただく企画を始めます」ということで、慰安婦問題をめぐる企画記事を28日から掲載しはじめている。その「識者」のトップバッターとして起用されたのが、「アジア女性基金」の理事を務めた大沼保昭氏だ(「(慰安婦問題を考える)アジア女性基金の検証を 明治大特任教授・大沼保昭さん」『朝日新聞』12/28)。 この人選および記事の内容とも、慰安婦問題に対する『朝日』の姿勢に対し、改めて疑念を抱かせるものだ。 そもそも「アジア女性基金(女性のためのアジア平和国民基金)」とは何か。日の朝鮮植民地支配に対する国家賠償問題は、65年の日韓請求権協定で韓国の請

    『朝日』の慰安婦関連記事について: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/07/04
    「アジア女性基金」という"姑息な事業"に関するわかりやすいまとめにもなっている。
  • 天皇の「おことば」と立憲主義: 長春だより

    明仁氏の名で発表された新年所感が、FB上でちょっとした論議の的になっている。それにしても、今の日社会のあり方に対して一見批判的なポーズを示す人が、天皇の「おことば」なるものに自分の意見を忖度して欣喜雀躍する姿は、毎度のことながらうんざりさせられる。こうした現象の問題点については、以前池澤夏樹氏について論じたことがあるので、ここには繰り返さない。 民衆を抑圧する日政府と違って天皇は民衆の側に寄り添っているはずだという空想、天皇こそ世直しの旗手だといった妄想は、明治初年から現在まで日社会に根強いやっかいな観念だ。こうした観念は、より良い方向へ社会を変革するために何の役にも立たなかったばかりか、日社会の民主化を阻害し、日帝国のアジア侵略を草の根で支えるイデオロギー的な役割さえ果たした。 1901年の暮れ、議会開院式に出席した帰途の睦仁(明治天皇)の騎馬車列に、田中正造が直訴を行い、足尾

    天皇の「おことば」と立憲主義: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/28
    天皇が「民衆の側に寄り添」うなど原理的にもあり得ない。天皇は民衆をただ宥め賺すだけだ。
  • 書評:鄭玹汀『天皇制国家と女性――日本キリスト教史における木下尚江』: 長春だより

    鄭玹汀著『天皇制国家と女性――日キリスト教史における木下尚江』(教文館、2013年2月)に対する私の書評が、『初期社会主義研究』(25号、2014年5月)に掲載されました。下に転載します。 ---------------------------------------- ここ数年来、日社会のあちこちでナショナリズムの狂熱が噴出している。かつてインターネットの世界に閉じ込められていた民族差別な言辞が、突然現実の街路に飛び出し、日の丸や旭日旗を振り回す排外主義団体のデモの怒号となって東京の白昼の路上でもしばしば耳にするようになった。ここは当に二十一世紀の日なのか、と目を疑いたくなるような光景である。昨年(二〇一二年)末の安倍晋三政権の発足以来、排外的国家主義の圧力が公共の場の言論に対しても強まっているのは確かだ。領土問題でやや踏み込んだ発言を行った元首相に対しては、現職の閣僚から「国賊

    書評:鄭玹汀『天皇制国家と女性――日本キリスト教史における木下尚江』: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/28
    "東アジアにさまざまな不幸をもたらした日本ナショナリズムにおいて、天皇制はいかなる役割を果たしてきたのか、また現に果たしつつあるのか。私たちはそのことをもう一度熟考する必要がある"
  • SEALDs(シールズ)の奥田愛基さんへの応答: 長春だより

    SEALDs(シールズ)の奥田愛基さんへ SEALDsのHPの文言をめぐり、私が拙ブログに書いた批判について、facebook上にコメントをいただき、ありがとうございます。 SEALDs(シールズ)は大学生を中心とする運動であるにもかかわらず、奇妙なことに、私の批判に対して応答・反批判・罵倒してきたSEALDsの支持者たちは、ほとんどが大学生とは思われない年齢の人ばかりだったので、驚いていました。ようやく、SEALDs来の大学生メンバーであり、HPの声明文を書いた一人である奥田さんから応答をいただい、大変喜んでおります。以下、大きく三つの問題について述べさせていただきます。 1、旧日帝国のアジア侵略責任の問題 繰り返し述べてきたように、東アジアに平和的な秩序を打ち建てるための大前提は、かつて日帝国が犯したアジア侵略の責任を今の日国家が真摯に引き受け、清算することです。したがって日

    SEALDs(シールズ)の奥田愛基さんへの応答: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/26
    "ところがSEALDsの一部支持者たちは、「自由と民主主義に基づく政治」を自ら否定するかのように、鄭さんの批評に対して、それを受けとめることを頭から拒絶し、誹謗・中傷・脅迫という暴力をもって答えているのです。"
  • 大井赤亥氏への回答(SEALDsをめぐって): 長春だより

    SEALDsのHPの文言について論じた拙論に対して、今度は大井赤亥氏からfacebook上で批判がありました。 ------------------------------------------------ 大井氏によれば、SEALDsのHPの文言は、トイレによく見られる「いつもトイレをきれいにご使用いただきありがとうござます」という標語と同様のレトリックである。この標語は、全ての人がトイレをきれいに使っているという事実を示すものではなく、「だれもがトイレをきれにつかっている」という建前をもって、「あなたもトイレをきれいに使え」とプレッシャーをかけるためのものだ。「日は平和国家である」「日は自由と民主主義を確立した」「日は犠牲と侵略を反省した」というSEALDsの主張もそれと同様、現にある事実を示すものではなく、「自民党でさえ『建前』として述べているその規範を前提化し、それを当然と

    大井赤亥氏への回答(SEALDsをめぐって): 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/25
    "何度でも言いましょう。旧大日本帝国のアジア侵略の責任を日本国が真摯に引き受け、謝罪し、清算しない限り、日本国の「平和主義」なるものは空念仏だ、と。"
  • 木下ちがや氏からの批判に答える(SEALDsをめぐって):長春だより:So-netブログ

    SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)のHPの主張について私が拙ブログで展開した批判(http://datyz.blog.so-net.ne.jp/2015-06-21-1 )に対して、旧知の木下さんからfacebook上で次のような批判が来ました。「偉そうな文章ですね。きちんと運動に同伴もしないで遠方から高踏な批評を述べてことたれり、という姿勢にしかみえない」と。 これに対して、私は次のように応答しておきます。 木下さん、お久しぶりです。あなたの言う「運動」とはなんでしょうか?あらゆる人の日常のなかに「現場」があり、そこに自分なりの「運動」がある、というのが私の考えです。ご自分たちの関わる「運動」だけが特別に重要で、それに「同伴」しないからといっていきなり罵倒するような傲慢な態度からは、真の民衆の連帯は生まれようがないのではありませんか?そうした態度こそ、120年に及ぶ近代日

    木下ちがや氏からの批判に答える(SEALDsをめぐって):長春だより:So-netブログ
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/24
    ごもっとも。 >批判が生産的な議論の材料として受け入れられず、友か敵かという党派的・二分論的発想のために、不毛な罵倒の応酬となってしまうのも、日本の民主主義の未熟を示すものでしょう
  • SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)についての雑感: 長春だより

    安倍政権が安保法案をめぐり衆院憲法審査会で墓穴を掘って以来、法案の違憲性について多くのメディアが盛んに報じるようになった。それを追い風に、安保法案の阻止を目指す市民運動が活発になっている。そこでにわかに脚光を浴びて運動の中心に躍り出たのが、SEALDs(シールズ―自由と民主主義のための学生緊急行動)だ。 このたび機会あってSEALDsのホームページを熟読してみたが、その主張にはいくつか疑問を感じるところがあった。私とてわざわざ海外から、せっかく盛り上がってきた運動に冷や水を浴びせるつもりはない。しかし日社会の民主主義と東アジアの平和について考えるうえで重要な問題だと考え、以下にあえて疑問点を記しておきたい。 SEALDsの主張は「CONSTITUTIONALISM(立憲主義)」・「SOCIAL SECURITY(社会保障)」・「NATIONAL SECURITY(安全保障)」の三点から成

    SEALDs(自由と民主主義のための学生緊急行動)についての雑感: 長春だより
    unorthodox
    unorthodox 2015/06/21
    "「守る」べき「自由で民主的な日本」など、かつて存在したことがあるのだろうか?"
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