体が女性、心は男性(体の手術はしていない)だという人物が、男性であることを認めてほしいとする裁判で、これを認める決定が下された。10月12日、静岡の家庭裁判所でのことだ。性別変更の要件のひとつである、生殖機能をなくす規定を違法としたのである。 振り返れば、今年7月には最高裁で、経済産業省に勤務するトランスジェンダー女性が職場の女性用トイレを使用することを可とする判決が下されている。このケースでは、原告と職場の関係性も加味された。 翻って今回の静岡のケースでは、ある問題が生じている。いち家庭裁判所が既存の性別変更の要件、つまりは性同一性障害の特例法(一部)が憲法違反だと判断したことにより、男女の定義そのものに揺らぎを与えたことになるからだ。 LGBT問題についてはマスメディアで多くの報道がなされているが、一般的にはまだまだ理解がなされているとは言えないだろう。「T」が意味するトランスジェンダ
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