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ブックマーク / himaginary.hatenablog.com (10)

  • 結婚は金持ちのもの - himaginary’s diary

    と題した記事がEconomixに上がっている(Economist's View経由;原題は「Marriage Is for Rich People」)。内容はこちらのブルッキングス研究所の報告の紹介*1。 その報告内容は以下の図に集約される*2。 1970年代には、所得階層に関係無く中年男性は結婚していた。その後、既婚比率は全般に下がったが、中低所得者層でその低下幅が大きかった。上図は、30-50歳の男性について、所得階層別に、1970年から2011年に掛けての所得の変化と既婚比率の変化を描画したものだが、両者の相関が読み取れる。即ち、経済的な逆風に曝された層で、既婚比率の低下も大きかった。 具体的には、上位10%においては実質所得は増加した半面、既婚比率の低下幅は95%から83%に留まった。それに対し、中位値の所得はおよそ28%低下し、既婚比率は91%から64%まで下がった。一方、下位2

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    ureyubo
    ureyubo 2012/02/08
  • メガネは顔の一部です - himaginary’s diary

    Freakeconomicsラジオ版に興味深い話が紹介されている(Mostly Economics経由)。 中国の甘粛省で、オックスフォード大学のAlbert Parkとミネソタ大学のPaul Glewweという2人の経済学者が実験を行った。実験の内容は単純で、視力の悪い小学生1500人に眼鏡をただで配り、別のコントロールグループ1000人と1年後の成績を比較したというもの。その結果、眼鏡を配った生徒はコントロールグループと比べて25〜50%の学力向上が見られたという。 発展途上国の10%の小学生が眼鏡を必要とすると言われているが、甘粛省では、必要とする子供のうち実際に保有しているのは2%に過ぎない。実験に使った眼鏡は一つ10ドルで、研究助成金で賄ったとのことである。そのように安価な眼鏡でも発展途上国の子供たちの学力向上に役立つ、というのがこの実験から得られた教訓ということになる。 だが、

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    ureyubo 2011/04/29
  • ブライアン・カプランの10の教訓・人生篇 - himaginary’s diary

    Econlogのブライアン・カプランが40になった記念に書き出した40の教訓のうち30をこれまで紹介してきたが、今日は人生篇に相当する最後の10を紹介してみる。 生命は天からの授かり物であり、多々にして益々良し。 「汝の愛するものを 仕事に選べ、 そうすれば 生涯一日たりとも 働かなくて 済むであろう。」*1 まさにその通り。 処世術として友好的であれ。人格攻撃を受けたならば、もう一方の頬も差し出せ。気違い染みた戦略に見えるかもしれないが、それはうまく行く。 執着は、物理的および社会的問題に対する強力な解決策である。残念ながら、それは感情的問題の主要な原因でもある。 大人になれば、信心深い人々は、あなたの方からちょっかいを出さなければ、あなたにちょっかいを出さなくなる。 あなたが思うより人々同士の違いは大きい。それは誰のせいでもないということを自分に言い聞かせるべし。 取捨選択は社会での調

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    ureyubo 2011/04/17
  • 経済学は何の役に立つのか? - himaginary’s diary

    昨今の経済学は科学か?という論争に絡めて、Mark ThomaがHal Varianの「What Use is Economic Theory?」と題された1989年の論文を紹介していた。以下はその概要。 経済学理論を審美的な観点から捉える人もいるが、そうした観点だけでは経済学理論というものの全体像を掴んだことにはならない。経済学は政策科学であり、従って経済学理論も経済政策の理解と遂行への貢献という観点から評価されるべき。 経済学が他の自然科学や社会科学と違うのは、人々の生活の改善をもたらす政策について説明する、と謳っていること。もちろん自然科学も人々の生活水準向上に貢献するが、それは、研究対象の機能の理解という来の知的活動の副産物に過ぎない。 多くの方法論者は、経済学のそうした質を見誤っている。経済学は、物理学ではなく工学、生物学ではなく医学と比較されるべきものなのである。ケインズが

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    ureyubo 2011/03/26
  • 笑う農業 - himaginary’s diary

    3/3エントリでは、その前日付けのロドリックのブログエントリの内容を紹介した。それは最近の彼の共著論文の主旨を要約したものだったが、少し前の2/25付けのエントリでロドリックは、同論文の副産物とでも言うべき発見をまとめている。 その発見は以下の図に集約される。 横軸は経済全体の生産性、縦軸は農業の相対的生産性である(ここで生産性は労働生産性を指している)。 経済が発展するに連れ、農業の相対的生産性は、一旦低下するが、その後また上昇する、というU字曲線を描く*1。 この傾向は、ある国のデータを時系列で追うことによっても確認できる。下図は、インド、ペルー、フランスの時系列データをつなげたものである。 3ヶ国の中で最も貧しいインドは、全体の生産性が増すに連れ、農業の相対的生産性は一貫して低下した。一方、3ヶ国の中で最も豊かなフランスでは、農業の生産性が、経済の他分野の生産性に追いつきつつある。富

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    ureyubo 2011/03/08
  • NYTは日本叩きのために報道と論説の区分を放棄した - himaginary’s diary

    とディーン・ベーカーが書いている(原題は「NYT Abandons Distinction Between News and Editorials to Bash Japan」)*1。彼の批判の対象となったのは1/28付けのこの記事で、既に抄訳されている方もいる(H/T 池田信夫氏のツイート)。 ベーカーの批判を箇条書きにまとめると以下の通り。 日が生産性向上を必死で追求する必要があるという一節は、ニュース記事ではなく論説記事で書かれるべき文章である。日にその必要があるという話は、別に周知の事実では無い。生産性向上は一般に良いことではあるが、必死に追い求めるべき理由となる証拠をこの記事は何ら提示していない(S&Pの格下げについて触れているが、同社は何千億ドルというジャンクMBSにトリプルAを与えたことで有名。そうした履歴に鑑みると、この格付け会社の判断は、どうしようもない道端の飲んだく

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    ureyubo 2011/01/31
  • ブログは研究と呼べるか? - himaginary’s diary

    少し前にWCIブログのFrances Woolleyがそう疑問を投げ掛けていた。以下はその拙訳。 学者ブロガーは誰しもある疑問に秘かに心を悩ませている:これは研究の名に値するのか? Glen Ellisonの新しい論文(ungatedバージョンはこちら)は、トップクラスの学者の出版方法がインターネットによって変わった、と論じている:「出版の際にこれまで我慢してきた厄介事が必要無いことに、ますます多くのトップクラスの経済学者が気付き始めているようだ。」 ハーバードのような大学の経済学者は、(査読抜きの)ワーキングペーパーとして研究を出版するようになっている、と彼は言う。アメリカン・エコノミック・レビューのようなトップクラスかつ専門分野に特化していない学会誌に掲載されるのでなければ、彼らは単に学会誌への投稿を完全にやめてしまう。そして、投稿に付随する却下やら煩わしい書き直しの苦痛も併せて回避す

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    ureyubo 2010/12/25
  • 米経済が静止する日 - himaginary’s diary

    Marginal Revolutionでアレックス・タバロックが冗談紙Onionの2/16記事の冒頭を引用している。同記事は、The Big Picture、WSJブログでも引用されており、結構話題になっているらしい。原題は「貨幣がただの象徴的な共同幻想にすぎないことを国中が認識するにつれ、米経済はきしみながら静止した(U.S. Economy Grinds To Halt As Nation Realizes Money Just A Symbolic, Mutually Shared Illusion)」。 以下はタバロックの引用部分の拙訳。 【ワシントン】今週、FRB議長ベン・バーナンキが予期せぬ実存主義的な発言をした後、米国経済は機能を停止した。その発言でバーナンキは、貨幣は実際には無意味で実体の無い社会的な構造物に過ぎないことを米国人にショックと共に理解させた。 ・・・「現時点で

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    ureyubo 2010/02/20
  • 世帯所得の低下が意味するもの - himaginary’s diary

    ちきりん氏の7/30エントリが多くのはてブを集めている。そのエントリでちきりん氏は、厚生労働省の国民生活基礎調査を元に、日の各年齢層の世帯所得が1994年から2007年の13年間に低下していることを指摘している。ちきりん氏はまた、中でも50歳代の所得の低下が大きいことを取り上げて、この傾向を外挿すると、現在の30〜40歳代の人たちの所得は将来かなり下がっていくことになる、という悲観的な見通しを示している。 はてブの多くは指摘内容に賛同しているが、ちきりん氏の統計の扱い方に批判的なコメントも見られる。そこで、ちきりん氏の分析をもう少し深堀りしてみて、何か新たな考察が得られるかどうか見てみよう。 はてブの統計的な面の指摘で多かったのが、名目値ではなく実質値ではどうなるか見てみたい、という点である。そこで、国民所得統計の国内家計最終消費支出デフレータを用いて、2007年のデータを1994年ベー

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    ureyubo 2009/08/02
  • 最低賃金引き上げは失業率を上昇させるか? - himaginary’s diary

    民主党の最低賃金を1000円に引き上げる構想が波紋を呼んでいる。 論壇では、山崎元氏が、民主党の政策は大幅な失業増を招くとして批判的である。この山崎氏の批判についてはすなふきん氏も大いに同意している。 一方、EU労働法政策雑記帳の濱口桂一郎氏は、一気に1000円に持っていくのは無理と断りつつも、その方向性に基的に賛意を表し、山崎氏の見解に反対の姿勢を見せている。また、勝間和代氏は、今年初めの毎日新聞HP上の「クロストーク」で既に同様の提案をしている。 こうした最低賃金の経済学的論点については、「日労働研究雑誌」での大竹文雄氏と橘木俊詔氏の対談において網羅的にまとめられている。そのほかの参考になるサーベイとしては、日総研のレポート、青学の金俊佑氏の卒業論文、高崎経済大学論集の石井久子氏の論文をネットで読むことができる。 純粋に経済理論的な立場から言うと、マンキューが2006/12/2

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    ureyubo 2009/07/27
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