背後のビルの明かりと車の光跡にはさまれて暗く沈む首相官邸。震災発生から2週間、菅首相の姿が国民から見えない(24日午後8時から多重露光)=川口正峰撮影 25日午前8時過ぎ。薄青色の上下の防災服にスニーカー姿の菅直人首相(64)が、閣議で集まった閣僚に声をかけながら官邸4階の閣僚応接室に現れた。 ソファから立ちあがった閣僚17人も全員、オレンジや黄など色とりどりの防災服姿。3月11日の地震以降、永田町の「定番服」であるスーツにネクタイ姿はめっきり減った。すっかり板についてきた閣僚の防災服姿だが、日がたつにつれ、シワも目立ち始めた。 連日連夜、記者会見を行う枝野幸男官房長官(46)にも、さすがに疲労の色がにじむ。政府のスポークスマンとして、震災から2週間で計41回をこなした。未曽有の国家危機のただなかで、国民にわかりやすく、信頼できる情報を伝え、不安を広げないようにしないといけない。よく見ると