政府が11月中旬以降に南スーダンでの国連平和維持活動(PKO)に派遣する予定の陸上自衛隊部隊について、自衛官が死亡した際に支給される賞恤(しょうじゅつ)金(弔慰金)の最高額を6千万円から9千万円に引き上げる方向で検討に入ったことが30日、分かった。派遣予定部隊は駆け付け警護など今年3月施行の安全保障関連法で可能となった新任務を付与される見通しで、過酷な条件下での任務であるため、賞恤金引き上げが妥当と判断した。 引き上げの対象となるのは、陸自第9師団第5普通科連隊(青森市)を中心に編成される第11次隊以降の部隊。政府は今秋に新たな任務を付与するための実施計画修正を閣議決定する予定で、賞恤金の詳細を定める防衛相訓令も改正する。 賞恤金の上限は6千万円だが、イラクでの人道復興支援活動などに部隊を派遣した際、9千万円に引き上げた経緯がある。11次隊は離れた場所で武装勢力に襲われた非政府組織(NGO