南極の沖合で発見された水中の熱水噴出孔。ミネラル物質を大量に含む摂氏400度近くの黒い熱水ブラックスモーカーが地殻の裂け目からモクモクと噴き出ている。 ブラックスモーカーから排出される猛毒の硫化水素を含むこのミネラルを栄養源としてエビやチューブワーム、二枚貝などが生息していることは前にお伝えしたとおりだが、今回発見された南極の熱水噴出孔には、なぜかこれらの生物の姿はまったく確認できず、イエティクラブ(雪男ガニ)や奇妙な歩き方をする深海タコなど、通常とは違うタイプの新種が発見されており、「深海生物の分布や進化の過程を解き明かすカギになるかもしれない」と英、サウサンプトン大学の海洋生物学者ジョン・コプリー氏は語った。
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