ハーグ核サミット会場では、潘基文・国連事務総長とオバマ大統領がウクライナ問題について話し合う光景が photo gettyimages ロシアによるクリミア併合問題で国連が3月27日、総会を開き、併合に先立って実施されたクリミアの住民投票について「なんの正当性もない」と批判する決議案を採択した。住民投票について、決議は「クリミア自治共和国とセバストポリの現状変更を認める根拠にはならない」と断言している。 国連総会でクリミア併合問題の「住民投票は無効」 決議は「ロシア」と国名の名指しこそ避けたものの、明確なロシア批判である。 3月20日公開のコラムで書いたように、国連は当初、安全保障理事会で住民投票を無効とする決議案を採択しようとした。ところが、ロシアが拒否権を行使したために、それは否決されてしまった。 今回は安保理ではなく総会の決議である。だから住民投票を無効と断じたところで、国連憲章の上