1970年から1982年前後に生まれ、1990年代後半から2000年代にかけて高校や大学を卒業して就職を迎えた「就職氷河期世代」あるいは「ロスジェネ世代」。彼らはバブル崩壊後の「時代の不遇」を一身に受けてきました。最近では、社会的支援や救済を求める彼らに対して「いつまでも要求ばかり」「いい加減大人になれ」と言った批判が社会のあちこちからあがり始めています。本記事では、御田寺圭氏の著書『フォールン・ブリッジ』(徳間書店)より一部抜粋・再編集し、就職氷河期世代について、解説します。 「ロスジェネ世代」への逆風 およそ1970年から1982年前後に生まれ、1990年代後半から2000年代にかけて高校や大学を卒業して就職を迎えた人びとのことを「就職氷河期世代」あるいは「ロスジェネ(ロスト・ジェネレーションの略)世代」と呼ぶ。バブル崩壊後の不況によって急激に雇用が落ち込み、派遣労働やフリーターといっ