2024年5月15日・16日、「SusHi Tech Tokyo 2024 Global StartupProgram」が東京ビッグサイトで開催された。これは東京都が主催する“未来の都市像を体感できる”大型プロジェクト「SusHi Tech Tokyo 2024」の一環で、江東区では”2050年の東京”を感じられるショーケースプログラムも実施されていた。 東京都主催の一大イベントとあり、2日間の来場者は現地・オンラインを併せて4万人以上となり、世界各国の400以上のスタートアップが集結した。 本記事では、会場で出会った各国のスタートアップや優勝者に1,000万円の賞金が提供されたピッチコンテスト「SusHi Tech Challenge 2024」の様子を前後編で紹介したい。 SusHi Tech Tokyo 2024 Global StartupProgram オブジェに提灯、レーザーと
イノベーションは、好奇心を突き詰めた先にしか生まれない ── デザインエンジニア松田聖大が追う“その先の”可能性 打ち上げ成功が記憶に新しい次世代の大型基幹ロケット「H3」の、飛行状況をリアルタイムで可視化する「H3 Flight Status Indication System for Public (H3 FIP)」や、国土交通省が主導する日本全国の3D都市モデルのオープンデータ化プロジェクト「PLATEAU」のビューワー「PLATEAU VIEW 3.0」のプロトタイピングなど。常にわたしたちの想像を遥かに超えたアウトプットで驚きをもたらすデザインエンジニア・松田聖大。デザインエンジニアが多く集まるTakramのなかにあってもひときわ異彩を放つ松田を、ものづくりへと向かわせる衝動の源泉とは ──。 Photographs by Yoichi Nagano Text by Asuka
「つくる」を復権させるために。必要なのは、手を動かし続けること──VUILD・秋吉浩気 ものづくりを通して、僕たちは自分らしさやアイデンティティを見出す。あるいはそれに気づいていく。そうした文化を僕たちは取り戻していきたいんです 2024.01.31 アイデアとラップトップさえあれば、どんな子供でも世界を変える企業の種を生み出せる──そんなフレーズが高らかに叫ばれたのが、2012年。デジタルのものづくりによる革命を謳い、「メイカーズムーブメント」を牽引する引き金となった、クリス・アンダーソンの著書『MAKERS』の一節だ。 デジタル技術の発展とそれを活用したツールの普及が、「つくること」を民主化し、ものづくりの世界を大きく変革する……2010年代前後に期待された未来像は、約10年が経過したいま、果たしてどれほど実現されているのだろうか? 2010年代から一貫して、「つくること」の民主化に向
2023年SNS総決算:Twitter騒動、Threadsの登場、今後気になるFediverseという新概念まで 今年を総括する時期がやって来ました。クリエイターに影響を与えるような2023年のIT業界の重大ニュースといえば、ChatGPTをはじめとした生成AI技術の興隆と、イーロン・マスク氏のTwitter買収による一連の騒動がまず挙げられるでしょう。 生成AIについては、サム・アルトマン氏のCEO退任劇から電撃復帰といったOpen AIのお家騒動があったもののChatGPTが一歩リードしている状況は続いており、ChatGPTを利用したさまざまなAI技術が開発されています。また、ChatGPTの有力な対抗馬であるGoogle Bardが新たな生成AI技術であるGeminiを搭載し、さらなる進化を遂げています。さらに、Metaをはじめとして、さまざまな企業が生成AIを開発・リリースしており
AIやテクノロジーが人間をより人間らしくする。AIによって変わる私たちの暮らしの未来とは?(「SHARE WEEK2023」より) 昨年11月10日から17日まで開催された「SHARE WEEK 2023」では、シェアリングエコノミーを起点に持続可能な共生社会に向けた様々な取り組みが行われました。15日から3日間行われたオンライントークイベントでは、変化の激しいAI・デジタル時代の共生社会、サステナブルビジネスの新潮流、地方創生のその先にある分散型社会などをテーマに、社会のリーダー達が議論を深めました。 その中の1セッションとして行われたのが、「ライフスタイル・トランスフォーメーション〜AI時代、日常はどう変わる?〜」。AIが社会に実装される時代において、働き方や暮らし方はどう変化していくのかについて議論がかわされました。今回は、その内容をお届けします。 登壇者は、モデレーターで、三井不動
interview & text by Kei Wakabayashi(WORKSIGHT) photographs by Shunta Ishigami 永遠のバッドトリップ ──ラシュコフさんは、最新刊の『デジタル生存競争:誰が生き残るのか』(原題:Survival of the Richest/最富裕層のサバイバル)のなかで、シリコンバレーや金融界のエリートたちが「他の人間から逃れる」ことを真剣に考えていると指摘し、地球で起きているさまざまな問題、「気候の変動、海面の上昇、大量の人口移動、世界的パンデミック、移民排斥、資源枯渇」から自分たちを「隔離」することが、彼らにとっての「テクノロジーの未来」にほかならないと糾弾しています。と同時に、そうした思考回路がいつから発生し、どうやってデジタルテクノロジーの進路を変えてしまったのかを詳細に論じてもいますが、この間わたしたちが目の当たりにし
BUSINESS | 2024/01/03 イーロン・マスク、原爆、AI… 天才たちが勝手に作り出す「危険な未来」を前に、 2024年の私たちがひとまずできること 【連載】幻想と創造の大国、アメリカ(36) 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott 渡辺由佳里 Yukari Watanabe Scott エッセイスト、洋書レビュアー、翻訳家、マーケティング・ストラテジー会社共同経営者 兵庫県生まれ。多くの職を体験し、東京で外資系医療用装具会社勤務後、香港を経て1995年よりアメリカに移住。2001年に小説『ノーティアーズ』で小説新潮長篇新人賞受賞。翌年『神たちの誤算』(共に新潮社刊)を発表。『ジャンル別 洋書ベスト500』(コスモピア)、『トランプがはじめた21世紀の南北戦争』(晶文社)など著書多数。翻訳書には糸井重里氏監修の『グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ』(日
On Art and Technology in Japan 日本におけるアート&テクノロジー、その過去と現在 The Pepsi Pavilion and Fujiko Nakaya’s fog sculpture, illuminated at night by high-intensity xenon lights / 1970 / Photography by Shunk-Kender / Courtesy of J. Paul Getty Trust / Getty Research Institute, Los Angeles 世界の状況と同期しながら、最新のテクノロジーとアートの結びつきを模索してきた初期の日本のアーティストたち。その実践の軌跡が、いかに現代に至る「批評」と「スペクタクル」という二つの方向性を生み出したか。キュレーターの山峰潤也が、日本のアート&テクノロジーが
“人のため”って、なんだろう。 私たち人間は、「できるなら誰かのために動きたい」と考えているし、他者のためだからこそ力を発揮できることもある。ただ、それが「あの人のためにやってあげた」となればなるほど、それは本当に人のためなのか怪しくなってくる。実はその行動を取った自分を認めたい、といった「利己的」な理由の場合もあるかもしれない。その時の“人のために”は、本当に「利他」であると言えるのだろうか。 〈東京工業大学・未来の人類研究センター〉で「利他学」を立ち上げた伊藤亜紗さんも、「誰かのために、と掲げれば掲げるほど利他から離れていってしまう」と語る。 利他の大原則は、「自分の行為の結果はコントロールできない」ということなのではないかと思います。やってみて、相手が実際にどう思うかは分からない。分からないけど、それでもやってみる。この不確実性を意識していない利他は、押し付けであり、ひどい場合には暴
佐藤 恵美 写真:小野 博史 アーティストで研究者の久保田晃弘氏をナビゲーターにむかえ、次の100年に向けたアートとテクノロジーについて考える対談。今回のゲストは、人類学を専門とする久保明教氏です。テクノロジーと社会の関係について、人類学の観点から研究をする久保さん。近著『「家庭料理」という戦場――暮らしはデザインできるか?』(コトニ社、2020年)では、人類学のフィールドを「家庭料理」に移し、家庭料理の60年をひもときながら生活と学問のあいだを往復します。これは『ブルーノ・ラトゥールの取説――アクターネットワーク論から存在様態探求へ』(月曜社、2019年)で構想した方法論の展開でもありました。前編では、「人類学」とはどのような学問なのか、そこでの「人間」とは何か、そして「暮らし」はデザインできるのか、議論を展開していきます。 連載目次 第1回 緒方壽人と考えるコンヴィヴィアル・テクノロジ
2023年10月27~29日、デザイン分野の国際組織「World Design Organization」(加モントリオール、以下WDO)は「WDO 世界デザイン会議 東京2023」を開催した。世界32の国と地域から192人のデザイン関連、エコロジー、サイエンスなど幅広い分野の専門家が集まり、「DESIGN BEYOND(デザインの向こう側)」をテーマに、3日間にわたってデザインの新たな役割や可能性について議論した。千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュート(東京・墨田)や六本木アカデミーヒルズ(東京・港)を会場に、延べ1300人が来場(ライブ映像配信による視聴も含む)。盛況のうちに閉幕した。 1日目 デザイン研究と教育に関するフォーラム ▶キーノートスピーチ アイセ・バーセル氏(米Birsel+Seck共同創業者・工業デザイナー)、ジャン・リウ氏(中国・清華大学建築学院副院長・教授)
今回は、研究者として新しいテクノロジーの開拓を続ける電通イノベーションイニシアティブの鈴木淳一が登場。Forbes JAPAN Web編集長の谷本有香が、彼の先見の明に迫る。 私たちは今、創世記を生きている。人類は未到達の領域を開拓し、まだ手に入れていなかった希望をつかもうとしているのだ。「希望の前触れ」と思える事物・事象は、すでに日本のそこかしこで生まれている。 少し大げさな言い回しに聞こえるかもしれない。しかし、昨今の「テクノロジーの進化」と、それに伴って起きている「人間の覚醒」は、人類史上でも稀有なレベルのものに違いない。 電通グループには、まさにテクノロジーの進化に接しながら、そこに生じる新たな希望に迫ろうとチャレンジし続けている人間が存在する。グループ全体のR&Dセクターである「電通イノベーションイニシアティブ」でプロデューサーを務める鈴木淳一もその一人だ。 鈴木淳一 電通イノベ
EVENT | 2023/11/17 「光って」「踊る」技術×演出集団が 企業の式典やイベントで引っ張りだこの理由 聞き手・文:赤井大祐(FINDERS編集部) 写真:舩岡花奈(FINDERS編集部) 画像提供:MPLUSPLUS STAGE クリエイティブカンパニー・MPLUSPLUS(エムプラスプラス)の代表である藤本実氏はダンサーであり研究者である。この特異な経歴を活かして、これまでさまざまな「身体の動き」と「テクノロジー」を結びつけた作品や、ステージ演出などを手掛けてきた。 そんなM PLUSPLUSが、これまで自社で手掛けてきたプロダクトやノウハウの普及・活用・実装を行う別会社として「MPLUSPLUS STAGE」を2022年3月に設立。技術を中心に扱ってきた同社はどのような目論見で「STAGE」という言葉を冠する組織を新設するに至ったのか。代表を務める白須祐次氏に話を伺った。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く