雑誌「Number」誌上で、2005年6月から6年半にわたって連載してきた宮本恒靖選手の密着ドキュメント「シリアス」。宮本選手の現役引退と共に、29回にわたる連載も最終回を迎えました。雑誌「Number」795号に掲載された「シリアス」完結編を特別にウェブ公開します。 2011年12月19日、神戸のホテル――。突然、場内が暗転し、スクリーンに宮本恒靖のプレーが映し出された。ガンバ大阪、ザルツブルク、ヴィッセル神戸、日本代表と、彼の足跡をなぞるように思い出のシーンが流れていく。何かをやり遂げたような表情がクローズアップされると場内に明かりが戻り、宮本は微かな笑みを浮かべながら登壇した。 「わたくし、宮本恒靖は2011年をもって現役を引退することを決意しました」 8台のテレビカメラが宮本に向けられ、眩いフラッシュが彼を照らした。その表情には、引退会見にありがちなウェットで感傷的なものは、まった
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