はじめに しまねソフト研究開発センター(略称 ITOC)にいます、東です。 教育用ワンボードマイコンとして販売されている Raspberry Pi (以下ラズパイ)は、教育用のみならず実験用、産業用とさまざまな分野で使われつつあります。一方、マイクロSDカードをメインストレージに使用している事や、OSがクライアントPCよりの設定にしてある事などから、長期安定運用には向かない面も存在します。 このレポートでは、OSや稼働させるソフトウェアの設定など、できるだけ簡易に再現可能な方法により、可能な限りラズパイを安定して長期運用させることを狙います。また、その題材として、デジタルサイネージ(*)を作ってみます。 私は、2000年ごろからフラッシュメモリを使ったFA機器の開発を皮切りに、10年ほど前からは民生用フラッシュメモリ(CF,SD,USBメモリ)を起動デバイスとした機器を開発・運用していまし
2020年下期にNORフラッシュメモリ価格は下落へ NORフラッシュメモリは数多くの電子機器に組み込まれ活用されている。その顧客企業の多くは、新型コロナウイルスによりサプライチェーンに混乱が引き起こされることを懸念し、2020年上期に在庫の積み増しを図ってきた。 そのため、2020年上期のNORフラッシュメモリの価格は第1四半期に前四半期比約5%の増加、第2四半期も同10~20%の増加が見込まれるなど、上昇傾向が続いている。 また、各国政府も徐々に経済活動の再開を進めているが、エンドユーザーの消費需要までは回復するに至っておらず、その結果、市場調査会社TrendForceでは、NORの価格は2020年下期以降、下落に転じると予測している。 TrendForceの調査によると、NORとSLC(Single Level Cell)NANDの価格の間には歴史的に高度な相関がある事がわかっている。
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 最新のコンピュータを火星に持っていきたいとしても、それは厳しい。宇宙放射線が電子機器に大きな被害をもたらすからだ。 Hewlett Packard Enterprise(HPE)は、太陽系全体に吹き渡る陽子に耐える手段として有望な、新たな取り組みを進めている。 宇宙探査機の設計者は数十年間、コンピュータに“放射線への耐久性”を持たせることで、宇宙線などの放射線から電子機器を保護してきた。しかし残念なことに、耐久性と引き換えにコンピュータの処理能力は犠牲となり、開発とテストに何年も要することとなった。例えば、国際宇宙ステーション(ISS)の管理コンピュータは1985年にリリースされたIntel 386SXプロセッサを搭載し、航空宇宙大手の
まとめ:新世代のメモリを創造する二酸化ハフニウム/ジルコニウム:福田昭のストレージ通信(86) 反強誘電体が起爆するDRAM革命(7)(2/2 ページ) 書き換え寿命の延伸と研究開発の広がりが大きな課題 2011年に二酸化ハフニウム強誘電体が公表されて以降、わずか6年ほどの間に、これだけの研究成果が発表されてきたのは、すごいことだ。そして発表された研究成果、具体的にはキャパシターやトランジスタなどの試作結果がかなり良好であることも、驚くべきことだといえる。通常は、新しい材料によって作製したデバイスの特性は、非常に貧弱であるからだ。 もっとも、初めからかなり良好な結果が得られた理由は、推測できる。最も重要なのは、二酸化ハフニウムと二酸化ジルコニウムが、既に半導体の量産に使われている材料だという事実だろう。これは原料の純度が、半導体の量産に適用できる水準までに高いことを意味する。新しい機能を実
強誘電体メモリが再び注目を集めている、その理由:福田昭のストレージ通信(57) 強誘電体メモリの再発見(1) FeRAM(強誘電体不揮発性メモリ)の研究開発の熱気は、2000年代に入ると急速に衰えていった。だが2011年、その状況が一変し、FeRAMへの関心が再び高まっている。そのきっかけとは何だったのだろうか。 強誘電体材料に起こったブレークスルー 強誘電体不揮発性メモリ(FeRAM)の研究開発が、熱気に包まれている。微細化が可能な、新しい材料が発見されたからだ。しかも幸運なことに、新材料は半導体製造にとって珍しくない材料だった。 それは、ハフニウム酸化物(HfOx)である。ハフニウム酸化物は、高い誘電率を特徴としており、金属ゲートのMOSFETにゲート絶縁膜として大量に使われている。DRAMのキャパシタ絶縁膜にも採用された実績がある。このハフニウム酸化物に特定の添加物を入れたり、製造工
米国で開催された「ISS(Industry Strategy Symposium)」において、IntelとMicron Technologyが共同開発した次世代メモリ技術「3D XPoint」の要素技術の一部が明らかになった。カルコゲナイド材料と「Ovonyx」のスイッチを使用しているというのである。この2つについては、長い研究開発の歴史がある。前後編の2回に分けて、これらの要素技術について解説しよう。 3D XPointの要素技術が一部明らかに 謎に包まれていた次世代メモリ技術「3D XPoint(スリーディー・クロスポイント)」の要素技術が一部、明らかになった。3D XPointメモリは、IntelとMicron Technologyが共同開発し、両社が2015年7月29日(米国時間)に大々的に発表した次世代の不揮発性メモリである*)。DRAMに比べて10倍も記憶密度が高く、NANDフ
コンピュータの電力効率を高めるために何をすべきか? 1946年に完成したENIACでは1万7000本の真空管を使ったが、それらをつなぐため人手で500万カ所のはんだ付けを行ったという。集積回路の貢献は、1万7000本の真空管に相当するトランジスタを集積したこともあるが、500万カ所のはんだ付けを集積したことが重要であるという。 トランジスタ単体の消費電力が減らず、性能が上がらなくなるポストムーアの時代には、電力の低減を行わないと性能を上げることはできなくなる。そして、そのために重要な技術が、接続の改善であると黒田先生は言う。 現在の接続の主流は、機械式(配線、はんだ付け、コネクタ)接続であるが、これを電子式(近接場結合)に革新することで接続のバンド幅や消費電力を改善することができるという。 電磁波(光を含む)は近接場と遠方場があり、遠方場は電波として遠くまで届くが、近接場は距離が離れると急
関連キーワード SSD | VMware | Hyper-V | フラッシュメモリ 基幹システムにまで利用が広がるフラッシュメモリだが 米VMwareと米Microsoftのハイパーバイザーでは、フラッシュメモリの扱い方に問題がある。フラッシュメモリはその利用場面が急速に拡大していて、プライマリストレージとして使用するHDDのキャッシングを行うためにフラッシュメモリをサーバに配備すればよいと考えているユーザーも多い。 だが、フラッシュメモリは読み出し用には適しているが、書き込み用としてはそれほど優れたメディアではない。フラッシュメモリの利点を生かすには、その“劣化”に十分注意する必要があるからだ。この問題に対応すべく、仮想ストレージベンダーがよく用いるのが「ライトコアレセンス」(Write Coalescence)という手法だ。 併せて読みたいお薦め記事 普及が進むフラッシュメモリソリュー
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