信濃川にあるJR東日本の宮中ダムの下流側。水量が少なく、歩いて渡れるところもある=08年11月、新潟県十日町市宮中ダムの位置 長さ、水量とも日本一の信濃川が揺れている。新潟県内にあるJR東日本の水力発電所で、長年不法に大量の水を抜き取っていたうえ、データ改ざんが明らかになり、地元自治体や住民に取水の停止や制限を求める動きが起きている。取水を制限されるとどうなるのか? 200キロ離れた首都圏の住民にとってもひとごとではなくなる可能性がある。 この発電所は、同県十日町市にある宮中ダムで信濃川をせき止め、年間14億キロワット時を発電している。 主に山手線など首都圏の電車運行に使っており、JR東日本の使用電力量の23%にあたる。JR東が「ラッシュ時の山手線の2本に1本は信濃川の水で走っている」というほど重要な施設で、電気を送れないとなると、運賃値上げにもつながりかねない。 不正取水が発覚し