前原誠司国土交通相は25日、兵庫県西宮市内で大阪府の橋下徹知事と会談後、大阪(伊丹)空港について、「当面は使い続けるが、中央リニアが大阪までくると伊丹の需要は相当減る。将来的には伊丹の廃港も当然ながら考えざるをえない」と語った。伊丹廃港を主張する橋下知事と、反発する兵庫県の井戸敏三知事とで意見が割れるなか、国交相は伊丹廃港に言及した。 会談は非公開で約1時間半にわたり、関係者によると前原氏はこれまで物流拠点としていた関西空港を「首都圏と並ぶ国際ハブ(拠点空港)と位置づける」と、初めてハブ化を明言したという。昨秋の会談で前原氏は羽田のハブ化は言及したが関空には触れなかった。伊丹を民営化し関空と持ち株会社方式で統合する案も説明し、橋下知事も大筋で受け入れた。 リニア中央新幹線は2025年に東京―名古屋間を開通、2045年ごろ大阪に延伸する構想をJR東海が打ち出している。