診療報酬明細書(レセプト)のオンライン請求を義務化するのは「営業の自由の侵害で違憲だ」として、神奈川県を中心とした医師と歯科医ら約1000人が、国に対しオンライン請求の義務がないことの確認と1人当たり100万円の慰謝料を求め、横浜地裁に提訴することが15日、分かった。原告側の弁護士が明らかにした。 弁護士によると、提訴は21日で、オンライン請求義務化の適否を争う訴訟は全国で初めてという。 全国保険医団体連合会によると、厚生労働省は平成18年に省令を改正。現在は経過措置で一部医療機関を除いてレセプト郵送など4つの方法が認められているが、23年度からオンライン請求が原則義務化される。 弁護団の小賀坂徹弁護士は「オンライン請求には高額の設備投資が必要。対応できない医療機関は廃業しかない」と訴えている。
――「うつ」にまつわる誤解 その(7) 「うつ」の状態になると、朝の起床が徐々に困難になってきます。そのため、次第に遅刻や出社不能などの問題も生じやすくなってきます。 第3回で「うつ」と遅刻の関係については詳しくとり上げましたが、今回はさらに、日中に寝てしまい夜中に起きている「昼夜逆転」の状態について考えてみましょう。 気づくと、 夕方に起きて明け方寝る生活に・・・ 3ヵ月前から「うつ」で休職中のSさんは、奥さんと2人暮らしです。奥さんも会社勤めをしているので、平日の日中、Sさんは1人で家にいる生活です。 奥さんの協力もあって、朝はどうにか起こしてもらって、出社前の奥さんと一緒に朝食を摂るようにしており、日中も寝てしまわないように、近所の散歩や家の掃除や皿洗いなどをするよう自分で決めました。 会社の健康管理室の産業医や通院中のクリニックの主治医からも「自宅療養中は、なるべく規則正
ニューヨーク・マンハッタンで、マスクをしている通行人(2008年12月22日撮影)。(c)AFP/DON EMMERT 【1月13日 AFP】毎日の睡眠時間が7時間未満の人は、同8時間以上の人よりも3倍もカゼをひきやすい。米カーネギーメロン大学(Carnegie Mellon University)によるこうした研究結果が、米国医学会の機関誌「Archives of Internal Medicine」(1月12日号)に発表された。 同大の研究チームは、2000-2004年に、健康状態が良好な153人(平均年齢37歳)を対象に、睡眠習慣とカゼのひきやすさの因果関係を見る実験を1人あたり2週間にわたり実施した。具体的には、前夜の睡眠時間、どの程度熟睡したか、疲れがとれたかの聞き取りを毎日行うと同時に、風邪の原因ウイルスの1種(ライノウイルス)を含んだ点鼻薬をさしてもらった。 実験の結果、睡眠
平成9年の「臓器の移植に関する法律」制定により、日本でも脳死を含め死亡した人の臓器提供が可能となった(ただし、脳死後の臓器提供は、本人の書面による意思や家族の承認が必要)。そこで、臓器提供に対する意識について20代から40代を中心とするネットユーザー男女468名の回答を集計した。 臓器移植についての関心度を聞いてみたところ、「関心がある」とした人は全体の12.0%。「どちらかといえば関心がある」と答えた31.8%とあわせると、43.8%が臓器移植に何らかの関心を持っていた。男女別では男性39.8%に対し、女性は48.6%と10ポイント近く高く、年代別では40代42.6%に対し、20代は47.5%と若い年代ほど関心が高い傾向が見られた。 自分が脳死と判定された場合、心臓や肝臓などの臓器提供をしたいかとの問いには、22.6%が「全て提供したい」、20.5%が「一部臓器であれば提供したい」と回答
さまざまな細胞に変化できる人間の「新型万能細胞(iPS細胞)」について、文部科学省は2009年度、データベースの構築に着手する。 目的の細胞への変化のしやすさなど個々のiPS細胞の特性に関する情報を一元化することで、研究者が医薬品開発や病気のメカニズム解明などの研究に取り組みやすい環境を作り、iPS細胞の迅速な実用化を促す狙いがある。 文科省は25日午後に開く作業部会に報告し、iPS細胞研究の総合戦略に盛り込む方針だ。データベースには、iPS細胞を採取した人の性別、病気の症状のほか、遺伝子などの情報を明示する。当面は国内で作製された細胞を対象にするが、将来は海外で作られた細胞の情報も閲覧できるようにする考えだ。 人間のiPS細胞は、山中伸弥・京都大教授が07年に作製を発表し、08年には日本人十数人からの作製にも成功した。慶応大は人間の胎盤などから約200種の細胞を作る計画を進めている。
人が目で見ている文字や図形を脳から読み出し、画像化することに国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)神経情報学研究室の神谷之康室長、宮脇陽一研究員らのグループが世界で初めて成功した。 将来は睡眠中の夢や、脳内で思い描いたイメージも画像化できる可能性があるとしている。11日発行の米科学誌「ニューロン」に掲載される。 人が目で見たものは、網膜で電気信号に変換され、後頭部にある大脳視覚野で処理される。 今回の研究では、100コマ(10×10)の画面上に、暗部と点滅部をモザイク状に配した画像を440種類作成。それぞれを被験者2人に見てもらい、視覚野での脳活動(血流の変化)を機能的磁気共鳴画像(fMRI)で測定し、コンピューターで解析して認識パターンを作成した。 その後、暗部と点滅部で構成された「□」「×」など5種類の図形と、「neuron」のアルファベットを一つずつ見てもらいながら、同様
将来は、ミリ単位の小さながん細胞を肉眼で確認しながら、手術することが可能になると期待される。 科学誌「ネイチャー・メディシン」に8日発表した。 がん細胞は、正常な細胞は取り込まない特殊なたんぱく質を、リソソームと呼ばれる、弱酸性の細胞内小器官に運び込む性質がある。浦野准教授らは、この特殊なたんぱく質に、弱酸性に反応して光る有機物質をくっつけて、肺にがんのあるマウスに注射した。 1日後に、マウスの胸を開くと、肺に1ミリ程度のがんの塊が光っているのが肉眼で確認できた。また、死んだ細胞では光が消えることもわかった。 浦野准教授は「がんだけが取り込むたんぱく質は複数知られており、様々な種類のがんに応用できる。米国で、臨床試験を計画している」と話している。
健栄製薬はこのほど、新型インフルエンザおよび風邪やインフルエンザなどの感染症予防について緊急意識調査を実施した。調査対象は、3歳未満の乳幼児を持つ子育て中の20〜40代の父母で、有効回答数は516名。 調査によれば、世界的な大流行(パンデミック)が懸念される「新型インフルエンザ」について、認知度は89%と高いものの、「名前しか知らない」と答えた父母が53%と過半数に及んだ。「新型インフルエンザ」に対する準備予定については、「すでに行っている」は5%にとどまり、流行する前から準備する必要性がないと考えている人が多いことが伺える。 感染症の感染経路については、「知っている」が58%とやや多いものの、「知らない」も42%と半数近くにのぼった。中でも飛沫感染は61%と認知度が高いものの、接触感染は15%と低く、接触感染は軽視されている現状がうかがえる。また予防対策として、石鹸による手洗いで十分だと
ウガンダのブンディブギョ(Bundibugyo)で、エボラ出血熱患者の治療にあたる国境なき医師団(MSF)の医療チーム(2007年12月12日公開)。(c)AFP/Claude Mahoudeau/MSF 【11月21日 AFP】ウガンダで前年11月に37人の死者を出したエボラ出血熱のウイルスの型について、これまで知られていなかった新種であることを、米国とウガンダの医療チームが確認した。21日、研究結果が米医学誌『PLoS Pathogens』(電子版)に発表された。 新種のウイルスは4種の既知の病原菌と結合した形態で、死亡率は36%。医療チームは感染が確認されたウガンダの地名にちなんで暫定的に「ブンディブギョ・ウイルス(Bundibugyo ebolavirus)」と命名した。 研究チームは、2007年11月にウガンダのブンディブギョ(Bundibugyo)とキキョ(Kikyo)で発生し
気管支の移植手術後、スペイン・バルセロナ(Barcelona)の病院で過ごす、コロンビア人のクラウディア・カスティージョ(Claudia Castillo)さん(2008年6月12日撮影)。(c)AFP/LANCET PRESS OFFICE 【11月20日 AFP】患者自身の幹細胞を使用して作られた気管支を移植するという画期的な手術に成功したと、スペイン・イタリア・英国の医療チームが19日、発表した。 移植手術を受けたのは、結核を患っていたコロンビア人のクラウディア・カスティージョ(Claudia Castillo)さん(30)。カスティージョさんは、気管支の組織が感染症で治療不能になり、左肺を切除する以外に方法がないという事態となった。 これに対し、医師らは気管支移植手術を提案。カスティージョさんの同意を受けた後、スペイン・イタリア・英国の各医療チームが移植手術に向けて行動を開始した。
東北大医学部6年の男子学生(25)が5月、実習先の病院で見学した患者の情報をインターネットの会員制サイト「ミクシィ」に書き込んでいたことが、分かった。東北大は患者情報の守秘義務に違反したとして、学生を停学3カ月の処分にした。 同大によると、学生は、実習先の福島県郡山市の病院で見学した治療行為の様子などをサイトに書き込んだ。書き込みを問題視する電話が寄せられ同大医学部が事実関係を確認したところ、学生が認めた。 医学部は実習に先立ち、個人情報保護や患者情報の守秘義務について、学生に誓約書を提出させていた。同大は「学生の懲戒処分は原則公表しない」として発表していなかった。 山本雅之医学部長は「誠に遺憾で、厳正に処分した。学生に守秘義務をよく理解させ、再発防止に努めたい」とのコメントを出した。
英国ロンドンにある国民保健サービス機関のBarts and The London NHS Trustは現地時間2008年11月18日,管轄のコンピュータ・システムがウイルスの侵入を受けたことを明らかにした。 ネットワーク・アクセスの復旧に取り組みつつ,マニュアルのバックアップ体制で,手術室と外来診察部門を従来通り運用している。重要度の低い一部治療などについては,規模を縮小した。救急センターでは,救急車による搬送は近隣の病院に回した。 米CNET News.comによると,ウイルス侵入の影響を受けたのは,同トラストが管轄するSt. Bartholomew's Hospital,Royal London Hospital,London Chest Hospitalの3病院で,ネットワークからの遮断を余儀なくされた。ウイルスの正体は「Mytob」と見られている。これはバックドア型トロイの木馬をコ
日本初の製造販売承認を受けた自家培養表皮で 再生医療の産業化に挑戦 知財を強化して新事業開拓に取り組むジャパン・ティッシュ・エンジニアリング バイオ・ベンチャーであるジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(本社:愛知県蒲郡市)が,自家培養表皮「ジェイス」で厚生労働省から製造販売承認を受けた。「ヒト細胞・組織を利用した再生医療」分野では日本初となる。現在は保険を適用するための“保険収載”を待っている状態である。同社は,“再生医療の産業化を図る”という目標を定め,“コア技術+研究機関からの技術移転”で事業を推進している。ジェイスが同省の製造販売承認を受けるまでの同社の活動と今後の展開について見ていく。 自家培養表皮「ジェイス」が間もなく上市 2007年10月,ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング(J-TEC)は,重度の熱傷患者向けに開発した自家培養表皮「ジェイス」の製造販売承認を厚生
韓国・ソウル(Seoul)東部で、鳥インフルエンザの感染が確認された公営の鳥類の飼育施設の近くの湖で泳ぐ野鳥(2008年5月6日撮影)。(c)AFP/JUNG YEON-JE 【11月6日 AFP】高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)のウイルスは、感染時に抗原の一部を隠すため、ヒトの免疫系が病原体の侵入を感知できず、免疫反応が起きないとの米医大の研究チームの報告が、6日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に掲載された。H5N1の致死性の高さを説明するとともに、治療薬の開発につながる発見として期待されている。 米テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)のベイラー医科大学(Baylor College of Medicine)大学のプラサド(Venkataram Prasad)教授らの研究によると、H5N1のタンパク質の幾つかが、ヒトへの感染時にウイルスの遺伝物質であるリボ
死後16年間冷凍保存したマウスからクローン誕生:理化学研究所 2008年11月 5日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) 藤森 駿生/Infostand 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター(所在地:神戸市)の研究チームは11月4日、死亡後16年間冷凍保存したマウスから、正常なクローン個体を作ることに成功したと発表した。これまで、クローンは生きた細胞からしか作れないとされており、凍結死体で成功したのは世界初という。同日付の米科学アカデミー紀要電子版に掲載された。 クローンは、核を抜き取った卵子に、コピーしたい動物の細胞の核を移し替え、代理母の子宮に移して誕生させる。しかし、死後長期間たった細胞は損傷しているため利用が難しく、これまでのクローンの成功例はすべて生きた細胞から核を取り出していた。死後長時間が経過した動物からの作成に成功したことで、永久凍土に眠るマ
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