ところで問題の「女性国際戦犯法廷」だが、東京高裁も期待権を認める判決を出した。メディアでは、原告の要求を是認するような論調が多いが、この事件は最初からの経緯を知らないと本質を見誤る。 最大の間違いは、そもそもこの企画が通ったことである。NHKには「チャイナスクール」と呼ばれる中国べったりの一派があり、その代表である池田恵理子氏(私とは関係ない)が問題の番組の企画者だった。彼女はVAWW-NET JAPANの発起人で、「戦犯法廷」の運営委員だった(この事情は、形式的には彼女の部下が番組のプロデューサーになったことで隠蔽されている)。つまり主催者が実質的なプロデューサーなのだから、もともと中立な報道などできるはずがなかったのだ。 しかし教育テレビの提案会議は、ほとんど現場にまかせきりで、編成などがチェックするのはタイトルぐらいだから、この最初のボタンの掛け違えが気づかれなかった。教育テレビ
2007年01月30日19:00 カテゴリMedia リテラシーに「期待」してはいけない うんうんとうなずいてしまいそうな意見だが、実は本末転倒なのではないか。 池田信夫 blog テレビに「期待」してはいけない 先日の「あるある」も今回のNHKの事件もそうだが、視聴者や取材相手にリテラシーがなく、テレビを信用しすぎていることが間違いのもとだ。理由その一。TVというのは、同じ内容の事柄を「理解」--または「誤解」--するのに要するリテラシーが最も低いメディアであること。TVの利点というのはそれに尽きるといってもいいぐらいだ。字を読むためには、文字通り literate でなければならない。耳で聞いてもその言語がわからなければ文字通り話にならない。写真を見ても時系列まではわからない。しかし視覚と聴覚という二つの感覚器に訴えるTVなら、illiterate(文盲)の人でも理解できる。目の見えぬ
被験者全員に効果 「信頼性 逆にない」 フジテレビ系「発掘!あるある大事典2」の捏造が次々と明らかになっている。背景に何があるのか。テレビにはんらんする「食」を通した健康、ダイエット情報の危うさを検証し、捏造の病巣にメスを入れる。 ◇ 「こんな絵(映像)じゃ意味がない」 「体をひねる運動にして、それに合わせたコメントをとれ!」 関西テレビ制作の「発掘!あるある大事典」の第1シリーズに携わったスタッフの一人は、「体脂肪を燃焼させる体操」の実験映像を関係者で試写した際、制作の主導権を握る日本テレワーク(本社・東京)のプロデューサーや構成作家たちから、こう命じられた。6年前のことだ。 「血液浄化作用がある」という食品を取り上げた時には、被験者8人すべてに改善効果が表れた。本来なら歓迎すべき結果だが、「効果が出ない被験者がいないと、逆に信頼性がない」と、ディレクターは頭を抱えたという。結局、故意
その道には書店員の屍が(from 書評サイト Loud Minority) http://loud-minority.cocolog-nifty.com/loud_minority/2007/01/post_51d5.html 資料への期待(from DORAの図書館日報) http://dora-hikarilibrary.air-nifty.com/diary/2007/01/post_b506.html 先日書いた『資料や人がいなければ「空間への期待」を満たすことはできないのでは?』がDORAさんとloudminorityさんのブログ上で引用されました。お二方どうもありがとうございます。 書店、図書館双方の現場の方からの貴重な話を伺うことができて、色々書きたいことはあるのですが、私事で中々ブログを書く時間を持てないので、気になった箇所のコメントで留めておこうかと思います。 1 そこで
残業代を払えない経営者は無能である 有能な経営者を期待したら負けである なかなか面白くなってまいりました。 経営に関することは御大二人にお任せするとして、私はこれを一種の「理系哀歌」モノとして読みました。 ですが実は、日本の技術者や研究者の社会的立場がいつまでたっても弱く、「搾取」され続ける理由は明白なんです。 支持団体がないから これですよ。 もちろん瑣末な理由はいくらでも出して来れますが、社会的に観るならば間違いなくコレです。 例えば米国。 かの国には世界最大・最強の理系支持団体、 "AAAS (American Association for the Advancement of Science)" があります。 262の支部と1000万人の加入者を誇るこのNPOは世界最高峰の科学雑誌「Science」の発行元として有名ですが、ホームページを読めばその活動はまさに「アメリカ理系力」の
有名大学が合併に動く背景は何か。 大学入試センター試験初日の20日朝、東京都港区の共立薬科大学でも、開門を待つ受験生の姿があった。センター試験を使った同大受験者は1989人。倍率は前年の4・56倍から13・26倍に跳ね上がった。 「一過性かもしれないが、予想以上の効果。選択は間違っていなかった」と橋本嘉幸理事長(76)が胸をなでおろす。合併に向けた慶応大学との協議開始を発表したのは昨年11月20日。合併は来春だ。反響の早さと大きさに、理事長自身が驚きを隠さない。 合併話は一昨年10月、共立薬科側が持ちかけた。薬剤師の国家試験合格率は全国3位。前身の共立女子薬学専門学校創立は1930年までさかのぼる。経営も安定している。それでも募る将来への危機感が、歴史的決断の背中を押した。 6年制になった薬学部の志願倍率は低下傾向にあるが、薬学部の新設は続く。病院・薬局研修は、これまでの5倍以上の5か月間
NHKが01年放送の「女性国際戦犯法廷」のドキュメンタリー番組で政治的圧力を受けて番組内容を改変した事件について、東京高裁がNHKに賠償命令を下した。 隣の記事は関西テレビの「あるある大事典」の捏造問題の中間報告。 テレビメディアの中立性やフェアネスに対する社会的信用はずいぶん低下したようである。 まあ、身から出た錆である。 でも、「テレビの言うことならほんとうだろうと思っていたのに・・・裏切られた気持ちです」というようなナイーブなコメントを新聞が掲載しているのを見ると、「嘘つきやがれ」と思う。 テレビが虚偽を報道したのを知って「裏切られた気持ちです」というようなことをしゃあしゃあと言ってのけるという「市井の無垢(で無知)な視聴者」のポーズそのものが「テレビ化された定型」に他ならないからである。 「テレビ底なしの不信」というような新聞の見出しはまことに「テレビ的」である。 そのことに気づい
国家の品格 (新潮新書) 作者: 藤原正彦出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/20メディア: 新書購入: 5人 クリック: 255回この商品を含むブログ (907件) を見る 本書については,amazonの書評でも指摘されていましたが,多くの学生からもその「ダメな議論性」について感想をうけていました.というわけで……気にはなっていはいたんですが,精神衛生に良くないと思い避けていました*1.しかし,今回もまたいまさらなのに読んでしまいました……『国家の品格』.あぁなんちゅうか……売れるはこりゃ.こういうの読む度にいろんな意味で激しくおちる.『他人を見下す……』といいこれといい,購入のきっかけはブックオフで200円だったからという単純なモノです.恨むぞブックオフ(←激しく逆恨み) 本書は基本的に拙著『ダメな議論』がいうところの「コールドリード型言説」のみから構成されています.は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く