現存する日本最古のコマ撮り式アニメーション「なまくら刀(塙凹内名刀之巻)」(幸内純一作)が発見され、来月24日から東京国立近代美術館フィルムセンター(東京・京橋)で開かれる「発掘された映画たち2008」で公開される。同センターは「日本アニメーション史の起源に迫る貴重な作品」としている。 映像文化史家の松本夏樹さん(55)が昨年7月、北山清太郎作のアニメ「浦島太郎」とともに大阪市の骨董(こっとう)市で見つけた。両作品とも可燃性染色プリントで、同センターが専門業者に修復を依頼、伝統的な染色技法と最新のデジタル技術を駆使してよみがえった。 「なまくら刀」は1917(大正6)年に東京・浅草で初上映。だまされて、なまくらな刀を購入した武士が試し切りをしようと飛脚などに襲いかかるが逆に打ち負かされてしまう2分の物語。一部に影絵の表現が施されユーモアがにじみ出る仕上がりだ。「浦島太郎」はその翌年に浅草で