今週末、横浜でクリエイティブシティ国際会議が開かれる。「創造性が都市を変える」がメーンテーマだ。クリエイティブシティとは、英国のチャールズ・ランドリーが提唱した概念で、文化芸術によって都市を再生しようとする試みである。 欧州では、知識情報社会への変化の中で衰退した、かつての造船や鉄鋼、繊維都市が、産業遺産を芸術の力でよみがえらせ、コンテンツやメディアなどの創造的産業を創出し、復興している。また、米国のリチャード・フロリダ氏は、芸術家や建築家、エンジニアなどの「クリエイティブ階級」をひき付けることが、都市の繁栄の条件だと説く。 いずれも、人々が画一的な価値観のもとで、同じ方向を目指した工業社会から、個人が多様な価値観を持ち、互いに尊重する成熟社会へと脱皮した、都市のあるべき姿を展望したものだ。 横浜は、ここ数年クリエイティブシティの推進に力を入れてきた。港湾都市の発展を支えた倉庫、欧州様式の