警戒区域から避難指示解除準備区域に変更になり、立ち入りが可能になった自宅の片付けをする渡辺イセ子さん=福島県田村市で2012年4月1日午前11時12分、西本勝撮影 福島第1原発事故に伴う警戒区域(11市町村)が1日、福島県田村市と川内村で先行解除された。出入りが自由になった住民らは早速、自宅を訪れて片付けるなど帰還へ向けた準備を始めた。ただ実際に帰還するには、地区内の除染やインフラ復旧などの課題が残る。【乾達、三村泰揮】 ◇帰宅者、掃除大忙し 穏やかな春の日差しが古里を包む。警戒区域解除初日の午前、田村市の都路(みやこじ)町地区。「1年ぶりの我が家だあ」。無職の根内(こんない)昌春さん(83)は自宅前で、椅子代わりのビールケースに腰掛け、ひなたぼっこを楽しんだ。これまでに立ち入り時間が限られる一時帰宅の機会もあったが、高齢のため見送っていた。息子に連れられ実現した1年ぶりの帰宅だ。 地区内