北海道の知床半島沖で乗客乗員ら26人が乗った観光船「KAZU Ⅰ(カズ ワン)」が浸水した事故。24日には発見・救助された10人全員の死亡が確認され、地元の北海道斜里町や国土交通省の関係者らは現地で対応に追われた。【本間浩昭、最上和喜、米山淳】 観光への影響「ある意味で仕方ない」 「残念なことが起きてしまった。(観光船は)動きが取れないだけであれば救出できたかもしれないが、それもかなわない状況になっている。とにかく無事で発見されることを祈るしかない」。斜里町の馬場隆町長は同日午前10時ごろ、同町漁村センターで沈痛な面持ちで記者団に語った。 馬場町長は乗客らの家族のケアについて「不安な中(現地に)来られると思うので、しっかりさせていただくよう事業者に話した」と述べ、心情に寄り沿った対応を事業者に求めたと明らかにした。