十字の剣(けん)に丸い玉。大正時代に日本で形作られた伝統玩具「けん玉」が、欧米で「格好いいスポーツ」として発展、インターネットの投稿動画を通じて拡散した。「KENDAMA」は逆輸入され、国内でも楽しむ人が増えている。(日野稚子) ◆欧米勢がリード 今月中旬、東京・新宿で開かれた、けん玉イベント。海外のKENDAMAプロら著名なプレーヤー10人が参加、けん玉を高々と投げ上げて前後左右にステップを踏むなど、独創的なプレースタイルで観客を魅了した。 「今時のけん玉はすごい。外国の人も上手で、見るだけでいい刺激になる」。会場を通りかかった女性(79)が目を輝かせた。イベントは、小田急百貨店新宿店が国内外のけん玉約100種をそろえた期間限定販売の一環として主催。20〜40代男女や親子連れが集まった。 決められた技の完成度を競うのが主流の日本の競技種目と異なり、独自の技を次々と繰り出し、パフォ