今回は、人間に生来の「数覚」からいかに「数学」に至ることができたかという話し。当たり前と言えば当たり前なのだが、タイトルだけ書いて寝てしまうほどメカニズムは複雑。 数覚とは何か?―心が数を創り、操る仕組み 作者: スタニスラスドゥアンヌ,Stanislas Dehaene,長谷川眞理子,小林哲生出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/07/01メディア: 単行本購入: 5人 クリック: 144回この商品を含むブログ (29件) を見る まず、すべての人が言葉を話すように、人の中には「数覚」と呼ぶべきアプリオリななにかが存在すると考えることが自然だ。この人の「数覚」はその人の物理世界と一致するだろう。なぜなら、物理的な「世界」の中に人が存在するのだから。とすれば、この時人が物理世界において認識する対象が、点であろうと、羊であろうと、1つは1つ、2つは2つと抽象化できるモジュール(数覚