遺体の身元確認で行う歯形の鑑定について、警察庁が担当の警察歯科医に支払う謝金額を今年度から全国的に統一していたことが10日、分かった。従来は都道府県ごとにばらつきがあり、事実上無償のケースも少なくなかったが、今後は一般的な鑑定で1件当たり約1万5000円支払われる。死因解明や殺害方法の特定などで、司法解剖を行う法医には1件当たり平均16万円程度支払われているため、法歯科医らでつくる日本法歯科医学会(小室歳信理事長)が改善を求めていた。 (伊藤真呂武) 警察庁などによると、「警察歯科医」は、警察署の依頼を受けて身元不明遺体の歯の治療痕と治療時のカルテを照合し、該当者の本人確認を行う歯科医。昭和60年の日航機墜落事故を機に定着し、現在は全国で1年間に約2000件の鑑定を依頼されるなど、身元確認作業に大きく貢献しているという。 警察歯科医関係者によると、過去に警視庁から鑑定を依頼されたケースで、