流量予測「不適切」 平均値でのJR試算問題視 静岡県が見解【大井川とリニア】 リニア中央新幹線工事に伴う大井川の水問題を巡り、静岡県はこのほど、JR東海の上流域支流の流量推移予測に関する見解をホームページに掲載した。流量予測が月間や年間の平均値で試算していることを問題視。1日ごとの降雨でみると、沢の流量がゼロになる日があるとし「月平均流量で生物への影響を判断することは適切ではない」と指摘した。 トンネル掘削による沢の流量変化(県作成のイメージ図) 流量予測は静岡工区近くの沢5カ所を取り上げ、このほど開かれた県有識者会議の生物多様性専門部会でJRが提示した。着工後14年間、トンネルがある場合とない場合を試算し、月別、年別の流量予測の推移をグラフ化した。流量はトンネルなしの場合と比べれば減少するものの、ゼロの予測はしなかった。 県は、工事前は沢の位置よりも地下水位が高いため、雨の少ない冬季も含