映画「宮本から君へ」への助成金不交付決定をめぐる訴訟の上告審で逆転勝訴が確定し、「歴史的判決」などと書かれた紙を掲げる原告側弁護士ら=東京都千代田区で2023年11月17日午後3時58分、渡部直樹撮影 俳優のピエール瀧さんが薬物事件で有罪となったことを理由に、文化庁所管の独立行政法人「日本芸術文化振興会」(芸文振)が出演映画への助成金を取り消したことの違法性が争われた訴訟の上告審判決で、最高裁第2小法廷(尾島明裁判長)は17日、「不交付決定は芸文振の裁量権を逸脱・乱用して違法」と判断した。適法としていた2審・東京高裁判決(2022年3月)を破棄し、助成金交付を求めた映画製作会社側の逆転勝訴が確定した。 「萎縮的な影響が及ぶ可能性」 裁判官4人全員一致の意見。最高裁が芸能人の不祥事と、芸術分野の公的な助成金交付の是非について判断を示すのは初めて。 1、2審判決によると、原告の「スターサンズ」