そもそも前提として、万歳三唱の所作について、「公式に定められたもの」は存在しないというのが日本政府の公式見解(2010年2月12日答弁第70号)だ。 これは民主党政権下で出されたものだが、内閣府によると、現在もこの閣議決定が変わらず政府認識であるという。 国旗・国歌を所管する内閣府官房総務課管理室の担当者は、BuzzFeed Newsの取材に対し、「個人的にも、そうしたものがあるとは承知していない」と答えた。 では、なぜ「手のひらを内側に向けるのが正しい」という言説が拡散しているのだろうか。 官公庁を騒がせた「万歳三唱令」 「正式な万歳を定めたもの」として広がる「万歳三唱令」は、1990年代後半、日本の官公庁を騒がせた偽文書だ。 明治時代の法令「太政官布告」を模したもので、全国的に出回り、国会図書館が公式に否定する事態にまで広がる社会問題となった。 Wikipediaには、当時出回っていた
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