高速増殖原型炉「もんじゅ」の原子炉容器内に落下した燃料交換用の「炉内中継装置」は変形して簡単に引き抜けないことが9日、日本原子力研究開発機構の調査で判明した。機構は落下事故後、来夏にも第2段階の試験「40%出力試験」に入るとしていたが、さらに日程がずれ込むことは確実だ。それでも早期の装置引き上げを目指すとし、来年度中の運転再開の目標を掲げ続ける。 炉内中継装置は長さ約12メートル、直径46センチの円筒形で、重さは約3トンにも及ぶ。装置を原子炉容器内から出さないと、運転再開ができない。 もんじゅは今年5月、ナトリウム漏れ事故から14年5カ月ぶりに試験運転を再開。7月に第1段階の試験が終了した。第2段階の40%出力試験に向けて燃料交換作業を終え、装置は8月26日にクレーンで容器の外に搬出する途中に落下した。その後、2度にわたって装置の引き上げを試みたが、失敗していた。 機構が9日、カメラで内部