私がマドリードで働いていた免税店では制服が支給されていた。 制服といってもZARAや MANGOなどの服を皆でお揃いにしているだけの名ばかりの制服だ。この制服は年に二回変わるのだが、毎回毎回かなりの大騒動になる。 年齢は18歳から60歳まで幅広く、人種も様々、もちろん体系も様々、そして何より好みも様々な総勢16人以上の女子の集まり。全員が納得する制服に決まるまでの道のりは険しいのだ。 衣替えの季節(4月と10月)になると店長がZARAや MANGOなどの店から適当に何着か仕入れてくる。それをスタッフみんなであーでもないこーでもないと吟味するのだが、そこで毎回意見が対立する。 まず、第一の関門はパンツかスカートか問題だ。 ベテランのお洒落スタッフは毎回「スカートの方がエレガントだから」という理由だけでスカートを押してくる。しかーし!私たちの仕事はただ商品を売るだけではない! 商品の検品やらス